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スタディツアー2017「教育支援を通して難民問題を考える」を開催しました(2017.03.07,08)

 2017年3月7日(火)・8日(水)の2日間でスタディツアーを開催しました。
 今回のスタディツアーは、日本語教育や高等教育を含めた「教育支援」を切り口に、日本に暮らす条約難民や第三国定住難民、そして世界の難民への支援に関わる機関や団体のご協力のもと、25名の社会人・学生にご参加頂き、実施しました。


日にち

訪問・講演団体

1日目(3月7日)

難民事業本部 RHQ支援センター
難民事業本部 本部事務所
国連児童基金(UNICEF)東京事務所
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会

2日目(3月8日)

国際移住機関(IOM)駐日事務所
難民事業本部 日本語教育監督者
社会福祉法人さぽうと21
難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所


 1日目の初めに、難民事業本部RHQ支援センターにて、第三国定住難民の学習発表会を見学しました。学習発表会は、昨年9月にマレーシアより来日したミャンマー難民の方々が、半年間の定住支援プログラムで学んだ日本語学習の成果を発表する場です。大人はスピーチを、子どもは紙芝居を披露し、最後には谷川俊太郎の「歩くうた」を、ジェスチャーを交えながら全員で朗読しました。次に、難民事業本部の本部事務所(東京・広尾)に移動し、日本における難民受入れの歴史や支援の歩み、現在の定住支援事業について説明しました。



 その後、同じく本部事務所にて、国連児童基金(UNICEF)東京事務所の根本副代表をお招きし、「UNICEFと難民支援」についてお話し頂きました。レバノンに避難しているシリア難民の子どもに対する教育支援について、参加者は「難民はもちろん児童労働など多岐にわたる良い学びとなった。」「保護としての教育プログラムに関心を持った。」とコメントしています。



 1日目の最後に、シャンティ国際ボランティア会(東京・千駄ヶ谷)を訪問し、鈴木広報課長より、タイのミャンマー難民キャンプの支援現場について伺いました。プレゼンテーションでは、竹林に囲まれたキャンプや、図書館に通う子どもの姿など、多くの写真を拝見しました。参加者は「キャンプの実情を知り、衝撃を受けた。」「若者への労働機会やライフプランの立てにくさなど、大きな課題として認識した。」など、キャンプの暮らしを具体的にイメージできたようです。

 2日目は、本部事務所に国際移住機関(IOM)駐日事務所の清谷プログラムマネージャーをお招きし、「国際移住機関(IOM)の役割と難民の第三国定住」についてお話し頂きました。第三国定住難民がマレーシア出国前に受講する文化研修や健康診断について詳しくご説明いただき、また、第三国定住でアジアから北米に向かう難民の飛行機乗り継ぎ等でも日本の協力があることを聞き、参加者から多くの質問が寄せられました。
 その後、同じく本部事務所にて、難民事業本部の日本語教育監督者より、定住支援プログラムにおける日本語教育について説明しました。プログラムスケジュールやカリキュラム、日本語習得における条約難民と第三国定住難民の特徴について聞いた参加者からは、「長年の深い経験に基づいた授業だと分かった。」という感想が寄せられました。
 次に、さぽうと21(東京・品川)に移動し、学習支援室コーディネーターの矢崎様より、「学習支援室」についてお伺いしました。毎週土曜日に開かれるこの教室は、日本語や学校の勉強などを、ボランティアと学習者(難民等)が1対1で共に学んでいます。ここに通うミャンマー出身の女子高生も登場し、お話を聞かせてくれました。彼女は12歳で来日して以来、6年間この「学習支援室」で学び、この春4年制大学の看護学部に進学します。「将来は医療の現場でミャンマーと日本の懸け橋になりたい。」と夢を語る彼女に、参加者からは「矢崎さんとさぽうと21による厚いサポートを感じた。」という声が聞かれました。



 最後に、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所(東京・表参道)を訪問し、難民保護に関する各国の取り組みや日本での活動についてお伺いしました。難民等を対象にした大学奨学金事業「難民高等教育プログラム」へは高い関心が寄せられ、参加者から「提携校を増やせないか」「学生でもできることはないか」など意見や質問が上がりました。



 2日間を通して、スタディツアー参加者からは、「条約難民、第三国定住難民、インドシナ難民の受け入れ、現状、課題について理解が深まりました。」「非常に学びの多い素晴らしいツアーだったと思います。」「日本語教育でボランティア活動をしたい。」といったコメントを頂きました。この場を借りて、講義・訪問をお受けいただいた団体・組織の皆様に御礼申し上げます。難民事業本部は今後も、支援の輪が広がっていくよう、日本の難民受入れについて広報活動に努めて参ります。

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