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「第5回 多文化共生のための国際理解教育・開発教育セミナー」を開催しました




 2008年8月11日、12日に兵庫県教育委員会、神戸市教育委員会、JICA兵庫、神戸YMCA、PHD協会と難民事業本部関西支部の共催による教員向けの「多文化共生のための国際理解教育・開発教育セミナー」をJICA兵庫で開催しました。両日とも約100人の参加者があり難民・貧困・平和など各分野のワークショップ手法を体験しました。  初日は藤野達也氏(PHD協会総主事代行開発教育協会理事)、丸山一則氏(美方郡香美町柴山小学校教頭)、向井一朗氏(JICA兵庫業務課課長)の3人によるパネルディスカッションから始まり、グローバルな課題をなぜ教室で教える必要があるのか、児童や生徒が主体的に参加しながら学ぶにはどのような工夫をすればよいのか、1時間半にわたりお話いただきました。政府機関やNGOの立場から、支援物資を提供する国際協力ではなく、自分たちで生活できる自立に向けた国際協力への変遷についてディスカッションが行われ、自立に向けた国際協力の重要性について教育現場でどのように伝えるかについて話し合われました。 各分野の分科会では、生徒の主体的な学びを促すワークショップの手法を基本としたセミナーが実施されました。難民事業本部は、「沖縄と難民」の分科会を担当し、現在の難民問題と沖縄戦の共通点を考えるワークショップを実施しました。まず、難民とはどのような人のことを指すのかについて考えてもらうため、事例を取り上げ、難民条約に照らし合わせながら、難民と定義するポイントについて話し合いました。また、難民となった場合に、何を持って逃げるかについても考えました。次に、難民の状況を考えた上で、沖縄戦の経緯や人々がどのように避難をしていったのか、沖縄戦の体験記を読みながら避難時の移動手段、食べ物などの苦労について話し合いました。難民と沖縄戦で読谷山村から沖縄北部に避難した人々を比較してもらったところ、食糧不足である点や徒歩で何日間も歩き続けなくてはならない点、老人や子ども、女性達だけで避難した点など、たくさんの苦労が共通点として挙げられていました。参加者は、現代の難民と60年以上も前の沖縄戦での人々の状況とに共通点があることに驚いていましたが、沖縄戦を授業で取り上げる際に使えるワークショップであると好評でした。修学旅行地として沖縄を訪れる学校も多く、今後、積極的に難民問題に関するワークショップを取り入れる良いきっかけになったようでした。 今回で5回目を迎えた教員セミナーでは、難民問題を含む、国際協力、多文化共生、防災など、学校で実際に使用できるワークショップの手法を紹介しました。また、今年は、ワークショップに関連した教材も販売されており、多くの参加者が購入していました。難民事業本部では、授業で難民問題を取り上げる学校へのサポートを今後も行っていきたいと考えています。

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