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2019.3.1

「定住者の声 No.11」 ベトナムの恵まれない子供を支援する

 日本で暮らすベトナム難民定住者は8,000人を超えています。彼らの多くは仏教徒とカトリック教徒です。カトリック教徒の人たちは、日曜日に行われるミサに日本人信者とともに集います。教会では、クリスマス等の年中行事や、洗礼式、結婚式、命日のミサ等さまざまな宗教行事の他、各種バザーやパーティの催しが行われています。また、教会によってはコミュニティー団体を組織し、ベトナム語情報誌の発行、子供たちに対するベトナム語教室や学習補助教室等を開いているところもあり、そこにはカトリック信者ではない地域の在日ベトナム人たちも参加しています。神奈川県川崎市の鹿島田教会に通うダン・ヌ・トゥイー・アンさん(ベトナム)にお話しを伺いました。

 1989年、私は兄弟2人とボートに乗りベトナムから脱出しました。ボートには137人もの人が乗っていて、食事は1日2個のおにぎりだけでしたが、4日〜5日経つと食料が底をつきかけ1日1個に減りました。水はコップ1杯を数人で回し飲みする状態で、いつも喉が渇いていました。脱出して1週間後、アメリカの大型船に救助され寄港地の日本に到着しました。その後定住の許可が下り、東京品川区にある国際救援センターで日本語や習慣を学びました。

 センター退所後は川崎にある(有)安藤製作所に兄弟3人で就職し、機械の検査や組み立てをしていました。現在は同僚だったベトナム人と結婚し、子供2人を合わせた家族4人で川崎市営住宅に住んでいます。日本に来て12年経ちましたが、日本語は難しいです。子供が小学校から連絡帳を持ってきても読めない時があり、先生や他の保護者の人たちにひらがなで書いてもらうなどお世話になっています。また、分からない言葉は自分でも辞書で調べたりしますが、家ではベトナム語を使うようにしているため子供は日本語とベトナム語が話せます。

 子供の頃からカトリック信者だったので、今でも毎週日曜日に家族でカトリック教会に行きます。そして2000年7月、ベトナムにいるストリートチルドレンに対する教育支援のために私たち在日ベトナム人で恵まれた人たちが結束し、大田区蒲田にベトナム料理店「くぅえ とい」(ふるさとの意)をオープンしました。スタッフは全員ボランティアで働いていて、平日は17時〜22時、土日祝日は12時〜22時の開店中に常時5〜6人が手伝っています。私は週に5日程度出ますが、土日になると周辺からベトナム人二世世代や留学生も集まります。その店の売上げは、諸経費を除いてベトナムで勉学の機会に恵まれない子供たちに送金しています。子供には一定水準の基礎教育は必要不可欠ですが、ベトナムでは保護者共々困難な状況に置かれ道路で寝起きしてる子供、両親がいないため学校に通えない子供がいます。送金したお金は子供たちが生活するための施設の建設、子供の学費や生活費等に使われます。また、個人的にベトナムの子供の教育里親(1人当り学費・生活費用は毎月1,000円)となって資金援助している人もいます。私も難民として苦労してきましたが、今は家族も住むところもあり生活が安定しました。恵まれない世界の子供たちに少しでも何かしたいと思い、皆と協力しています。

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