2019.3.1
「定住者の声 No.2」 将来の夢
神奈川県横浜市で暮らすチュープ・ソッコーンさん(19歳)が、日本での生活や将来の夢についてお話くださいました。
こんにちは、チュープ・ソッコーンです。カンボジアの戦火を逃れタイの難民キャンプで幼児期を過ごし、1990年9歳の時に家族とともに日本に来ました。現在、神奈川県立産業技術短期大学機械科1年に在学し、コンピューターのコントロール制御の研究やサッカークラブの練習と忙しい毎日を送っています。
進路について小学生の頃から人とは違う専門性を持ちたいと思っていたことと、数学と機械操作が得意だったので工業高校へ進学しましたが、高校に進学すると勉強が難しくなり、中学から続けていたバレーボール部も途中で辞め、地域にあるボランティア教室の先生の下で毎日勉強しました。そして、機械の技術や知識を深めるため産業技術短期大学に入学することにしました。ここまで来られたのも中学2年生の時に出会ったボランティアの先生が、ずっと熱心に数学の勉強やコンピューターを指導してくれたお陰だと思います。
小学5年生からボランティア教室で、教科学習を受けています。また、教わるだけでなく、日本に来たばかりのカンボジアの子どもたちに日本語や教科を教えています。今悩んでいることは、勉強を教えている後輩が、勉強に身が入らず高校受験から逃げていることです。僕は、将来エンジニアとなってカンボジア復興のために働きたいという目標のために、嫌いな国語も難しい数学の問題にも取り組んできました。自分のやりたいことや将来の目標があれば、つらい勉強もがんばれます。どうしたら彼が勉強する気になるか、将来の目標を見付けることができるか考えています。
今年の春カンボジアに行き、高価なものはないけれど珍しいもので溢れる町を見てきました。内戦や地雷のために復興が遅れている自分の国で、工業技術を指導できるリーダーとなれるよう、夢に向かって一歩一歩進んでいきたいと思います。
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