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2019.3.1

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難民について知りたい!
─日本で暮らす難民定住者─

 

「支援者の声 No.3」 ベトナム人生徒たちとともに

 中学校夜間学級には、昼間仕事をしているため夜間に学ぶ人だけでなく、主婦や高齢者も在籍しています。このようななか、ベトナム難民定住者の人たちが多く通 う大阪府八尾市立八尾中学校夜間学級の教諭横山マチ子さんにお話を伺いました。

新入生歓迎行事 舞台発表 河内音頭の発祥の地大阪府八尾市には、3つの「雇用促進住宅」があります。その3つの団地に、ベトナムの人々が多数生活しています。
  私のベトナム人生徒との付き合いは、10年前八尾市立高美中学校で外国人担当になったことがスタートです。でも、本腰を入れてのかかわりは、7年前八尾中学校夜間学級に来てからです。それまでにも、ベトナム人生徒はばらばらと在籍していましたが、ちょうど難民として来た人たちの子供たちの結婚の時期と重なったのか、配偶者たちが10数名いて、そのクラスを担当することになったのです。ひらがなからはじめて文型指導、陽気で楽しいベトナム人生徒との授業は、いつも笑い声が絶えませんでした。そうこうしているうちに妊娠・出産・育児と学校に来られなくなり、ベトナム人生徒の数は減り、中国帰国者が多数を占めるようになってきました。
 ここ2〜3年またベトナム人生徒が増えてきています。家族呼び寄せや日本人の配偶者の人たちが多くなってきています。50名近くのベトナム人生徒が定着しているのにはKさん・Lさんの存在が大きいと思います。明るく楽しいKさんは、他の国の人にも日本語で気軽に話し掛け、生徒たちのアイドル的存在でした。Lさんは、誠実な態度でベトナム人生徒の通 訳をはじめ面倒をよくみ、生徒会副会長として活躍しています。
 12月に行われる食文化交流会では、各国の料理を一緒に作って食べながら楽しく交流するのですが、2000年はKさんを中心にベトナム春巻を作り、大好評でした。
 また、八尾中学校の昼間の生徒との交流や教師の研修で、Lさんは難民としての体験を語り、感銘を与えました。
 2001年5月20日(日)、守口市民会館で、東大阪地域にもう1校夜間中学ができたお祝いをかねた新入生歓迎会が開催されました。八尾中学は、『明日があるさ』の替え歌を各国語で披露しました。Lさん作詞、Hさんのリードのもと、美しいベトナム語の歌声がホールに響きわたりました。
 Kさんは、2001年3月卒業していきました。Lさんは、ベトナム人生徒たちの兄貴的存在として、各クラスをのぞきベトナム人生徒に声を掛けています。
 「漢字難しい!」「“つ”の発音できない!」といいながらも仕事を終えて駆けつける生徒たちと、私はこれからも付き合い共に学んでいきたいと思います。
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