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2019.3.1

「支援者の声 No.5」 外務大臣表彰を受賞(2)

 我が国の国際的地位の向上など対外関係の諸分野において多大な貢献に尽力し、特に顕著な功績のあった個人又は団体に対して、毎年外務大臣表彰が贈られます。平成13年度外務大臣表彰を受賞された小林米幸さんは、医療法人社団小林国際クリニック院長、NPO法人AMDA国際医療情報センター理事長、国連登録NGO、AMDA専務理事(副代表)としてインドシナ難民定住者の医療及び健康管理について長年支援活動を続けています。その功績や最近の活動についてお話を伺いました。

カンボジア定住者の集りでカンボジア大使館スタッフ定住者と。左から5人目が小林さん。その左は当時の駐日大使、右は当時の領事。 はじめてインドシナ難民の人々と出会ったのは1980年のことです。当時私は大学から栃木県の佐野市にあります厚生連佐野厚生総合病院に出張していました。ラオス人数家族が隣町に住んでおり、その定住調査に訪れた大和定住促進センターの関係者に同行してのことです。そして運命の糸に操られるようにその2年後に大和定住促進センターのある大和市の市立病院に転勤。85年からは同センターに入所するインドシナ難民の人たちの健康診断を担当することになりました。入所した人々を外来診察室に集めての健診では私も少なからずショックを受けました。疲れ果てた人々、命が助かったという安堵とこの先どう生きていくのだろうという不安が入り混じった複雑な表情。日本語で十分に自分を表現できない人々が適切な医療を受けることの難しさもいやというほど思い知らされました。

 地域の中にたくさんの外国人が住んでいるのなら日本人同様にこれらの外国人を地域住民として迎え入れる医療機関が必要なのではないかと考え、突然開業したくなったのが89年9月。年末で大和市立病院を辞し、徒歩5分のところに通訳付きの小林国際クリニックを開設したのが90年1月。あっという間のことでした。中国系カンボジア人の通訳事務員がカンボジア語、ベトナム語、北京語、広東語、潮州語、英語、小児科医の家内が韓国語と英語、私が英語と赤ちゃんレベルのタイ語とスペイン語を担当して今に至っており、開設以来本年6月までの外国人患者は52カ国4,595人、延べ24,489人です。中でもベトナム人は417人延べ3,156人、カンボジア人は307人延べ3,052人で、日本に定住しているカンボジア人の約4人に1人が私の患者さんということになります。

 インドシナ出身者とお付き合いしてきて考えされられたこともたくさんあります。差別と逆差別の問題、支援はどうあるべきなのか、自立を促すにはどうすべきなのか?これは91年に外国人の医療・医事相談組織AMDA国際医療情報センターを設立、運営する際にも国連登録NGO、AMDAの活動においても大変参考になりました。さらにいつまで彼らを「難民」と呼ぶのか?人間の尊厳に触れる問題です。そして生活保護から抜け出せない人々のこと。呼び寄せという新たな人の波。インドシナの戦火は止みましたが、我が国での「インドシナ難民」問題は果てしなく続いているような気がしてなりません。

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