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2014.12.1

セミナー「わたしたちの難民問題2014/Vol.15」を開催しました

関西支部は11月から12月にかけて、難民問題を広くみなさんに知っていただくため、セミナー「わたしたちの難民問題2014/Vol.15」(全4回)を(公財)神戸YMCAとの共催で開催し、延べ95名の方に参加いただきました。 第1回は、神奈川県営住宅いちょう団地で外国人の子どもの支援活動を行う当事者団体「すたんどばいみー」のチュープ・サラーンさんに、親子関係や学校生活など、外国人の子どもたちが抱える悩みや課題と、すたんどばいみーの活動内容について、ご自身もカンボジア難民でいらっしゃるサラーンさんの経験も交えてお話しいただきました。日本社会へ期待することとしては、単なる国際交流に留まらず、マイノリティーや弱者に寄り添う社会になってほしいとのことでした。 第2回は、ミャンマーからの難民で現在は難民事業本部で働くラムマンさんに、祖国を逃れた経緯、日本に来てから現在に至るまでの人生についてお話しいただきました。日本語がわからず難民認定手続きや日々の生活で大変苦労したこと、日本の大学で経験した辛かったことや良かったことに加え、応援してくれた方への感謝の気持ちと、周りに困っている外国人がいたら、話を聞くだけでもいいので支援してほしいという願いなど、当事者ならではのお話でした。 第3回は、特定非営利活動法人ジェンの黒木明日丘さんに、ジェンが実施しているヨルダンでのシリア難民支援についてお話しいただきました。現在の難民キャンプの現状と、徹底したニーズ調査に基づいた、難民が主体となって行う水・衛生設備の維持管理支援、子どもへの衛生促進活動、衣料配布、キャンプ内での月刊誌の発行、難民受け入れコミュニティへの支援など、日本のNGOならではのきめ細やかな支援について、詳しくご説明いただきました。 第4回は、つい先日現地での取材を終えて帰国されたばかりの写真家、高橋美香さんに、パレスチナの人々の日常生活についてお話しいただきました。難民キャンプでの先の見えない過酷な生活、分離壁の建設や入植によって荒廃した農地、支えあって生きる家族、理不尽な取り締まりに抗議する人、それを取り締まる兵士、大切な人を失った悲しみなど、高橋さんが撮影した写真を通して、現在のパレスチナを身近に感じる良い機会となりました。 難民事業本部では、今後も難民問題を身近に感じていただくため、有意義なイベントを企画してまいります。

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