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2013.2.26

国際救援センターのオリエンテーション

インドシナ難民の人たちは、来日後2週間位の内に国際救援センターに入所します。日本という国について、また、センターでの共同生活や日本語等の学習について不安を抱えている人たちがほとんどです。そのため、センターでは、入所後約10日間にわたりオリエンテーションを行い、日本の生活で必要とされる基礎的な事項をはじめ、センターでの生活における細かい注意点について説明しています。いわば日本社会への“入り口”であるセンターでの学習は、今後自立した生活を営む上での基礎となるため、入所者がこの機会を有効に使い、できるだけ学習の成果を上げられるよう、スタートに際しての心構えを指導しています。

  • 日本に関する基礎的な知識を身につけてもらうため、日本の地理、気候、産業、行事や税金の仕組み、外国人の参政権、地方自治体の相談窓口などについて説明をします。特に外国人が日本に住む上で必須である、在留資格、外国人登録といった身分事項については制度を説明し、必要に応じ具体的な手続きも行っています。
  • 入所中は安全で健康に過ごせるよう健康診断を実施し、健康相談にも応じるとともに、衛生教育として風邪、食中毒、ストレスなど病気の予防方法ついて指導します。そのほか、熱帯気候のインドシナ地域では、日本の冬の寒さを体験したことのない人が多いため、暖房着、肌着、靴下など気候に合った服装の着方についても紹介します。
  • センターの暮らしでは、定住後の一般的な生活を想定し、畳に慣れるように部屋は和室としていることや、会社や学校の食事にも早くなじめるよう食事は日本食としていることなどを説明しています。また、実社会に入って直ぐ役立つよう空きびんや空き缶等の資源ゴミと、一般ゴミの分別方法について現物を使った実演指導も取り入れています。
  • 円滑な共同生活を営む上で守るべきルール、例えば、入所者が外出や外泊をする際、また、親族がセンターに内泊する際の届出手続きを説明します。また、入所者の中から代表、副代表、安全係、生活係、郵便係、レクリエーション係といった自治会役員を決め、役員を中心として入所者のまとまりが作られるようにしています。

このオリエンテーションが終わるころには、入所者もセンターでの生活の様子がつかめ、入所当初の硬い表情も徐々に和らぎ、入所者同士が打ち解けられるようになります。このオリエンテーションは、この後に始まる本格的な入所生活を送る上で大切な期間となっています。

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