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2004.7.27

国際救援センター92期生の日本語教育「会話の日」 自信のなさそうな「はい」と「いいえ」の声を耳にしたのは4月6日の入所の日。92期生たちはあれから日本語の授業を受ける中でどれくらい会話力がついたのか。力試し、度胸試しの日本語教育「会話の日」が2004年7月27日に国際救援センターにて開催されました。 クラスごとに分かれて入所者とボランティアの方々が日本語で会話をします。話題は母国のことや家族のこと、センターでの生活といった身近なものが採り上げられていました。
まずは自己紹介から。事前に話したいことを手帳にまとめ熱心に話す入所者。「今日はありがとうございます」丁寧でやさしい口調に思わず口元がほころぶボランティアの方々。
母国の料理本を手に調理方法や材料の下処理の仕方を熱心に話す入所者。「簡単だから作ってみて、おいしくて太らないから」ここでの話題は美食とダイエット。
母国では学校に通った経験の無い入所者もいる高齢者クラス。“六十の手習い”で始まった日本語の勉強。話せる単語はわずかでも、絵や体そして知恵を使って会話を進めた。
通常の授業では、日本語講師は入所者にとって分かりやすい日本語を使用します。しかし、ボランティアの方々や職員などとの会話では聞き慣れた言い回しでないため、入所者は最初のころ緊張と耳慣れない言葉遣いに戸惑う表情をみせていました。何とか意味を理解しようと相手を見つめる真剣なまなざし、身を乗り出して言う「もう一度おねがいします」には圧倒されるような迫力がありました。 翌日入所者が「日本人と話をすることが怖くなくなりました。もっと話したい」と笑顔で話してくれました。これこそが「会話の日」を実施する最大の目的であったと日本語講師が改めて確認した瞬間でした。 多くのボランティアの方々や講師に支えられ、見守られながらの65分間は、入所者一人ひとりが日本語を話す楽しさや難しさを再認識する充実の時間となりました。ご協力をいただいた多くの方々に感謝を申し上げるとともに、寄せられたアンケートをもとに、今後もより良い「会話の日」を実施していきたいと思っています。

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