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2019.3.1

ラオスコミュニティー

在日本ラオス文化センター開設二周年記念式典を支援

 難民事業本部では、難民定住者のコミュニティー団体が実施する情報交換や地域社会との交流活動等に対して活動費等の助成を行っています。
 2005年6月19日に、神奈川県の綾瀬市文化会館において開かれた、ラオス人コミュニティー団体「在日本ラオス協会」主催の在日本ラオス文化センター開設二周年を記念する式典を支援しました。

中央にいるのが、この行事のために招待された高僧カムマー・パンヤビチット氏

 ラオスでは仏教がほとんどの国民の生活・信条の根源となっています。今回の式典でも、まず僧侶による仏教儀式で幕を開けました。色とりどりの生花で飾られた祭壇上で経を読むのはラオスの首都ヴィエンチャンから招かれた高僧1人と文化センターの2人の僧です。幸福と安全を願う読経に合わせ参加者全員の唱和する声が響きました。僧たちが祭壇から下りると参加者が花や食べ物を捧げる托鉢式へと続きます。

 テーブルにラオス料理が並んだところで、在日ラオス公使、難民事業本部長、愛川町役場総務部企画課政策課主任主事から祝辞が披露されました。続いて、文化センター館長の結城ソムプさんから、1年間の活動報告がありました。

(右から4人目)在日本ラオス人民民主共和国公使 (右から2人目)在日本ラオス協会相談役(前会長)(右から6人目)在日本ラオス協会会長

 今回振る舞われたラオス料理の主役はラープでした。豚挽肉にレモン汁、レモングラス、香草などを混ぜて炒めたお祝い料理で、蒸かしたもち米と一緒にいただきます。デザートはトムヴォン(ラオス風プリン)です。米粉やココナッツミルクでできており、つるっとした食感が好評でした。

 昼食後には小・中学生によるラオス民族舞踊の披露、ビンゴゲームやダンスなど250人近い参加者にとって楽しい交流のひとときとなりました。

 文化センターはこの2年間で、在日ラオス人の集いの場として活動してきました。今年は2月から3月にかけて若い世代へのラオス文化継承行事を2回開催し、3月には初めてラオス料理講習会を開いて地元の神奈川県愛甲郡愛川町の人たちと交流をもちました。また、子どもたちの民族舞踊の練習場所となっており、上達ぶりは愛川町国際クラブ(外国人との交流ボランティアグループ)との交流会などで披露しています。大きな行事を行うにはやや狭いのですが、最近は増築して、より広く使えるよう改善の工夫もしています。

 文化センターは、2人の僧侶が常駐して生活相談にのるなど、ラオスのお寺のような役割を担っています。最近は同じ上座部仏教を信仰するカンボジアの人たちとの交流も進んでおり、カンボジアから招いた僧侶に文化センターを宿泊所として提供したり、文化センターのラオス人僧侶がカンボジア人家庭の儀式に呼ばれたりしています。

 文化センターは、日本語のよく分かる常駐者がいないため、一般の日本人市民との連絡などに手間取ることもありますが、難民定住者の心の拠り所、異文化理解のための地域社会との交流の接点として、今後も様々な活動が発展していくことが期待されます。

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