2019.3.1
多文化共生のための国際理解教育・開発教育セミナーを開催しました
難民キャンプの食事を考えるワークでは実際の食糧を使って分量を予想しました |
多文化共生教育や国際理解教育、開発教育を推進し、より実践的な取り組みを図るため、兵庫県教育委員会、JICA兵庫、難民事業本部、神戸YMCAの4団体が主催し、「多文化共生のための国際理解教育・開発教育セミナー」を2004年8月16、17日に兵庫県神戸市のJICA兵庫にて開催しました。
兵庫県内の小・中・高校の教員や教育関係者、NGO関係者を中心に、定員80名を超える参加があり盛況でした。2日間にわたるプログラムでは、講演とワークショップにより多文化共生教育や国際理解教育、開発教育の意義や取り組みを学ぶとともに、人権・多文化共生、貧困・開発、平和の3テーマについて、いかに児童・生徒と共に学んでいくか熱心な話し合いが行われました。6つの分科会では、参加者は生徒が自分自身で考える参加型の手法を体験し、また教室ですぐに使えるアレンジ方法や自分で教案を組み立てるための情報源や資料が提供されました。
セッション3の「わたしが難民になったら」では、難民の定義や現状、帰還・定住までの経緯について、シミュレーションやグループ討議を通して考えました。「誰が難民か」のクイズでは難民・国内避難民や難民条約の定義について考え、「何を持って逃げるか」のシミュレーションではグループに分かれて難民として脱出する際に持ち出すものについて議論し、また「難民キャンプの食事」のワークショップでは、難民キャンプで支給される食事量について実物の食品を使って考えました。
2日間のプログラムを経て、参加者からは「教育委員会も主催者として関わり、今後現場での開発教育の取り組みが期待される」「各団体の活動内容や資料などの利用方法を紹介していただき、役立った。どんどん外部に情報を求めていこうと思う」「こうしたセミナーを継続的に開催してほしい」「教員同士、関係団体のさらなる情報交換の機会とネットワーキングをつくりたい」といった感想が聞かれました。多文化共生教育や国際理解教育、開発教育に関する現場での取り組みを深めていくにあたり、主催者、参加者双方にとって有意義なセミナーとなりました。
詳しい内容はこちらをご覧ください(PDF 679KB)
◆多文化共生のための国際理解教育・開発教育セミナー プログラム◆
8/16(月) |
基調講演「開発教育、国際理解教育で何ができるか」 講師:藤原 孝章(同志社女子大学現代こども学科 教授) |
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15:00〜17:00 |
セッション1(人権・多文化共生) | |
a. 多文化共生のまちづくり 進行:岩山 仁 (多文化共生センターひょうご) |
b. 多文化共生の学校づくり 進行:綿巻 秀樹 (川西市立加茂小学校教頭) |
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8/17(火) |
セッション2(貧困・開発) | |
a. 熱帯林をめぐる開発と私たちの暮らし 進行:荒川 共生 (開発教育協会大阪事務所) |
b. 貧困の原因はどこに 進行:藤野 達也 (PHD協会・開発教育協会) |
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15:00〜17:00 | セッション3(平和) | |
a. 平和はいかにつくられるか 進行:高野 剛彦 (神戸市立六甲アイランド高校教諭)体験しながら、新しい取り組みを探ります。 |
b. わたしが難民になったら 進行:中尾 秀一 (難民事業本部関西支部) |
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17:00〜17:30 | クロージング・セッション |
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