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2013.2.26

姫路定住促進センター跡地に「感謝碑」が建立されました

 2012年4月29日、日本に定住するベトナム難民の有志(代表:高山親神父)により、姫路定住促進センター(兵庫県姫路市仁豊野)の跡地に感謝碑が建立され、除幕式が開催されました。 「この感謝碑はベトナム難民を受入れ、世話してくださった日本政府はじめ、諸団体・個人に対し感謝の意を示すために建てられたものである」。御影石でできた碑には、ベトナム語と日本語で、そう刻まれています。 1979年9月にカトリック淳心会がベトナム難民の一時滞在施設を開設し、同年12月には難民事業本部が同じ敷地内に土地を借り、日本で最初の難民定住支援施設である姫路定住促進センターを開設しました。1996年3月の閉所までにベトナム人2,201名、ラオス人439名の合計2,640名が日本語教育など日本での生活のための準備に励みました。 除幕式と感謝式典には、センターの退所者だけでなく、全国からベトナム人約200名が駆けつけ、招待を受けた難民事業本部、国連、政府、自治体、支援団体等の関係者と共に旧交を温めました。 来賓として出席したUNHCR駐日代表ヨハン・セルス氏は、「ベトナムの方々が感謝の意を表すためにイニシアティブをとって、今日の式典を開催したということは、重要な意味を持っている。ベトナム、ラオス、カンボジアの方々が30年間にわたり苦労されたということを忘れてはならない。今日、難民として来日する人々にとっても大事な経験となるからである。」と、これまでの難民の苦労をねぎらい、その歴史的な意味について語りました。 ベトナム難民を代表して挨拶したグエン・ティ・ティエン・チャンさんは、「難民に対して善意を示してくださった全ての人々に感謝の意を表すために、今日記念碑が立てられた。ボートピープルという言葉は死語となったが、その命、その祈りがこの感謝碑とともに生き続け、その善意が次の善意の道しるべとなることを願っている。」と式典の最後を締めくくりました。

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