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2019.3.1

難民定住者のコミュニティー活動を支援しています

 難民事業本部では、難民定住者のコミュニティー団体が実施する情報交換や地域社会との交流活動等に対して助成を行っています。これまで支援しているインドシナ難民のコミュニティーに加えて、2005年度からは条約難民のコミュニティーに対する支援も始まりました。ここでは、これら支援の一部をご紹介します。

ベトナムコミュニティー

難民事業本部のコミュニティー支援事業として、ベトナム人の生活向上講座(「防災」)を支援しました。

「防災」講座の様子

 2006年8月27日(日)、静岡県ベトナム人協会の主催、浜松市役所や浜松国際交流協会の協力により、浜松市の三方原カトリック教会において、「防災」をテーマにしたベトナム人の生活向上講座が開催され、約60人のベトナム難民定住者が集まりました。

 あまり地震の起こらないベトナム出身の人たちにとっては、地震の体験が少なく、地震対策が盛んな静岡県下の浜松市の防災対策課職員による「家具の固定」「非常用の持ち出し袋」「電話の利用方法」「応急救護所」等の地震対策について、熱心に話を聞いていました。また、阪神淡路大地震災の時に、外国人が混乱した話や浜松の地盤の特徴についての説明もありました。
 その後近くの公園へ移動し、静岡県の地震体験車で実際の地震のときの揺れを順番に体験しました。
 さらにその公園において、ベトナム人定住者が、浜松市役所や浜松国際交流協会の方々に昼食として用意したベトナム料理や食材の説明をしながら、一緒に食べました。途中、日本人の少年野球の子供たちも加わり、楽しい交流会、情報交換会となりました。 

ラオスコミュニティー

難民事業本部のコミュニティー支援事業として、ラオス文化センター3周年記念「ラオス平和の集い」を支援しました。

僧侶によるお経の唱和

 2006年8月13日(日)、在日本ラオス協会の主催で、神奈川県綾瀬市文化会館において、ラオス文化センター3周年記念「ラオス平和の集い」が開催されました。

 在日ラオス人難民とその家族は10数年前から自前の文化センターの設立を目標に機会あるごとに仲間たちと資金、場所などを検討してきましたところ、3年前に神奈川県愛甲町三増に民家を買い上げ、文化センターとして立ち上げました。その後は、日を追うごとにラオス人たちの手で見事な装飾や彫刻が施され仏教儀式が行える寺院さながらに民家が変貌しています。今年3周年を迎え、その祝い式は定住者が多く住む綾瀬文化会館で行われました。

 当日の式典は、僧侶が壇上に座し、定住者たち400人近くが会場に集まりお経の唱和で始まりました。
 僧侶が定住者たちの回りを一人づつ回り始めると、参加者が持参した大きな金や銀の托鉢に入れた様々の供物やお金を、僧侶の托鉢かごに入れていきました。 
 ラオスでの生活は仏教行事が生活の中心であることが司会者からも代表者からも伝えられました。ラオス文化センターには、2〜3人の僧侶が常駐しており、同センターでは、現在はラオス人のみならず、カンボジア人やタイ人の冠婚葬祭も頼まれて執り行うことも増えているとの報告がありました。
 
 来賓には在日本ラオス民主主義共和国大使代理、同行事に助成金を出している難民事業本部より難民相談員がこのセンターの発展とラオス人たちの自助活動を称えました。愛川町国際交流クラブ代表者の乾杯の音頭に続いて、参加者は餅米、ラープ、ソムタンなどのラオス料理を味わいながら民族舞踊、子供たちの伝承舞踊などを堪能しました。

ミャンマーコミュニティー

Keymon U Thaung文芸講演会

 7月30日(日)に、赤羽会館においてKeymon U Thaung氏の文芸講演会が行われました。Keymon U Thaung氏は1926年生まれで、ミャンマーの国民的新聞The Mirror Daily(Keymon)の発行を始めたジャーナリストです。同氏は60年代に米国に政治亡命し、現在は同国を拠点に活動しておられます。
 講演会当日は、主に在日ミャンマー人や日本人関係者200人以上が会場に詰めかけ、同氏のジャーナリスト活動に対する関心の高さがうかがえました。同氏は3時間近くミャンマー文学や自らの歴史などについて語り、観衆は熱心に耳を傾けていました。

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