2019.3.1
難民定住者のコミュニティー活動を支援しています
難民事業本部では、難民定住者のコミュニティー団体が実施する情報交換や地域社会との交流活動等に対して助成を行っています。これまで支援しているインドシナ難民のコミュニティーに加えて、2005年度からは条約難民のコミュニティーに対する支援も始まりました。ここでは、これら支援の一部をご紹介します。
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ベトナムコミュニティー | ![]() |
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ベトナム語でITパソコン教室
主催: |
ベトナム語でITパソコン講習実行委員会 |
場所: |
神奈川県大和市 渋谷中学校会議室 |
ITパソコン講習実行委員会主催のベトナム語によるパソコン教室が9月17日、24日、10月8日、15日の4回にわたって開催されました。今年の4月〜5月にITトレーナー養成講座を修了した実行委員会メンバーを講師として、毎回10〜12人の人たちがWord、Excel、インターネット、E-mailなどについて、熱心に学習していました。講習では、インターネットで母国語ニュースを読んだり、メールで情報交換したりすることを学ぶほか、今後は、仕事で在庫発注するのに役立てたいと言う人もいました。
これまで母語であるベトナム語でパソコンを勉強するチャンスがなかった参加者が多く、指導法を身につけた講師による講習であったため、参加者は、パソコンが更に身近になっていました。なおこの活動には、難民事業本部も助成金等で支援しています。
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カンボジアコミュニティー | ![]() |
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在日カンボジア人調整委員会主催の「スピーチコンテスト・文化ふれあい会」が2006年10月8日に、大和市生涯学習センターで開催されました。当日は会場入り口に案内用看板を掲げたため、近隣の一般の観客(日本人)の入場も多くいました。
入場した日本人たちは、難民として日本に定住している人たちが自分たちの生活圏の中において、さまざまな努力により、日本に定住していることを知り、新鮮に受け止められたと、最後まで熱心に聞き入る人たちが多く見られました。
当日にスピーチをした人は5人、日本に定住して20年以上を経ている50代から、最年少者は小学校5年生とバラエティに富んだ人がスピーチをし、カンボジアと日本の文化について、スピーチをした人と聴衆との間で交流がありました。スピーチ概要と交流の内容は、以下の通りです。
<スピーチ>
「日本という新しい国での新しい生活」カンボジア男性(30代)
母国での思い出したくないような環境から一転して、平和で美しい国・日本に初めて飛行機で降り立った時の感動、経済的な豊かさに心が躍りました。大和定住促進センターで日本語学習を終えてからは、職場での苦労が新たに始まりました。センターで習ったきれいで丁寧な日本語は役に立たず、仕事で使う言葉を覚えなければならないという困難が始まりました。
しかしあのポルポト時代の過酷さの下で耐えたのだから、どんなことでも耐えようとがんばりました。今では、職場の人とコミュニケーションがとれるようになり、日本人の習慣も学ぶことができ、現在は快適に過ごしています。
また、他のスピーチでは、同国人に向けて「カンボジア文化のよいところが外国生活で失われるのは辛い、2世に伝えるように母国文化継承に心がけたい」と、訴えていました。
<聴衆との交流>
聴 衆) |
日本では、必ずしも工場などでは丁寧に言わなくて「あなた」という言葉を「おまえ」と、言う場合があるが、軽蔑して言っているわけではありません。 |
スピーチ者) |
そういう関係は、最近は、理解できるようになりました。 |
第1回のスピーチコンテストは、カンボジア語と日本語を織り交ぜて行いましたが、今回は、日本語だけのスピーチでした。
日ごろの思いを同胞や日本人に向けてそれぞれ意欲的に語り、どのスピーチも観衆の心を打つものでした。
聴衆との交流では、審査員の2人(元留学生の工学博士と難民として入国後現在上智大学研究助手)が各スピーチ者を助ける場面も見られました。
最後に、スライドでカンボジアの文化紹介が行われました。
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