2019.3.1
難民定住者のコミュニティー活動を支援しています
難民事業本部では、難民定住者のコミュニティー団体が実施する情報交換や地域社会との交流活動等に対して助成を行っています。これまで支援しているインドシナ難民のコミュニティーに加えて、2005年度からは条約難民のコミュニティーに対する支援も始まりました。ここでは、これら支援の一部をご紹介します。
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ベトナムコミュニティー | ![]() |
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2007年度第4回グループホームをめざす会(仲間作りの会)
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「グループホームをめざす会(仲間作りの会)」では、ベトナム人定住者の精神障害者の自立をめざし、2カ月に1度、料理やゲームなどのレクリエーションと情報交換の場を設けてきました。2007年11月26日(月)、秋も深まった紅葉の美しい調布市にある「地域生活支援センター希望ヶ丘」で開かれました。
ベトナムの調味料などを使った料理のメニューは鶏の手羽先の唐揚、ベトナム風牛肉とビーフンの生春巻き、更にデザートのベトナム風仙草ゼリーのポンチでした。各自出来ることを分担して、近況報告をしながら楽しく作りました。
そして、出来た料理とテーブルの中央に置かれたコンロの鍋に温めたお酢にくぐらせた牛肉とたっぷりの野菜、ビーフンをレタスに一緒に巻いて、おいしそうにほお張っている姿が印象的でした。メンバーの中には「数十年ぶりに仙草ゼリーのデザートを食べた!」と、感動している人もいました。
今回は、会場までの車酔いの不安から欠席した人もいて、参加者数が予定より少なく、残念でした。
遠方に住んでいて、この会を楽しみにしていたのに参加できないAさんからペットボトルのお茶の差し入れもありました。こうした心遣いができるということは、病状も良い証拠だとケアスタッフの意見があり、参加者にとってもうれしいおいしいお茶でした。
食後はメンバー全員で椅子とりゲームをしました。音楽に合わせて身体を動かすだけでなく、椅子に座れなかった人は皆からのさまざまな質問に答えることになりました。メンバーのプライベートな面を知るきっかけにもなり、一人ひとりがより身近に感じられる楽しい交流の一時になりました。
参加者は、日頃はひとりで生活しています。そこで、時々、こうした仲間との食事やレクリエーションを通じて、メンバーが徐々に社会的な活動に参加していく手助けになればうれしいです。
なお、この活動には難民事業本部も助成金等で支援しています。
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カンボジアコミュニティー | ![]() |
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「カンボジア語でITパソコン教室」
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在日カンボジアコミュニティーの主催で、神奈川県大和市立渋谷中学校の「下和田の郷」にて、2007年11月4日(日)、11日(日)、18日(日)、25日(日)の計4回、カンボジア語でのパソコン教室が開催されました。毎回5〜11人の定住者が参加し、熱心にコンピューターに向かってパソコン操作について学びました。
カンボジア語でのパソコン教室の実施はこれで4度目となり、参加者の中には2度目3度目の受講という方もいらっしゃいました。最終日である25日のクラスではカンボジアの情報をより多く収集するために、パソコンにカンボジア語のフォントをインストールして検索するなどネットサーフィンの方法を学びました。パソコン操作に慣れている人は慣れない人に操作方法を教えながら、動画を見たり音楽を聴いたりと、にぎやかに講習が行われていました。
このカンボジア語でのパソコン教室を通してパソコンがより身近になり、興味が増した様子で、多くの参加者が次回の開催を強く望んでいました。
なお、この活動には難民事業本部も助成金等で支援しています。
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