2019.3.1
難民定住者のコミュニティー活動を支援しています
難民事業本部では、難民定住者のコミュニティー団体が実施する情報交換や地域社会との交流活動等に対して助成を行っています。これまで支援しているインドシナ難民のコミュニティーに加えて、2005年度からは条約難民のコミュニティーに対する支援も始まりました。ここでは、これら支援の一部をご紹介します。
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ベトナムコミュニティー | ![]() |
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2007年度第5回仲間作りの会
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2008年2月12日(火)、あいにくの雨の中、「グループホームをめざす会(仲間作りの会)」が開催されました。場所は東大和市にある救護施設黎明寮所有の自立支援施設。参加者はベトナム人男性とスタッフ合わせて13人、メニューはお好み焼きと卵とわかめのスープでした。テーブルにホットプレートを2つ設置し、焼きながら食べるという形をとりました。彼らのほとんどがお好み焼きを口にするのは初めてであったとのこと。しかし、直径40センチ大のお好み焼き約9枚が2時間ほどで消えたのを見る限り、彼らは満足していたようです。「ベトナムの代表的な料理の一つであるバインセオに似ているかもしれない。でも食べ方が違うよね。バインセオは野菜でくるんで食べるんだよ」、「食べるときにつけるソースだけどニョクマムもいいけれど、日本のソースもベトナム人の口に合うよ」という声も聞かれ、二つの国の食文化の交流の機会にもなったもようです。
食後は自分たちの名前の由来について話が盛り上がりました。ベトナムは18世紀まで漢字を使用していたため、自分の名前を漢字で書くことができるとのこと。「私の名前は漢字で〜と書きます。意味は〜ってことだよね」などと言われ、彼らの知識の豊富さに正直、驚かされました。自分たちの名前の由来について話す彼らの顔が、どこか誇らしげであったのが印象的でした。また、仲間作りの会に対するニーズとして、「毎月1回、このような会を開いてほしい。皆に会えるのが楽しみだよ」、「次は〜を作りたいな」など積極的に意見が出されました。「自立」において「意思を表示する」という能力が重要となってきますが、彼らの中にその力を見いだすことができ、支援者の一人としてはうれしい場面でした。今後も、共に話し合いを重ね、日本社会での自立につながる会を開催していきたいと思います。
なお、この活動には難民事業本部も助成金等で支援しています。
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ミャンマーコミュニティー | ![]() |
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第61回ビルマ連邦記念日祝典
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2008年2月10日(日)、在日ビルマ連邦少数民族協議会(AUN-Japan)の主催で「第61回連邦記念日祝典」が豊島区南大塚ホールで開催されました。
ビルマ連邦記念日は1947年に連邦国家ビルマの基礎となるパンロン協定が調印されたことを記念する日であり、少数民族にとって意義深い日となっています。
祝典はAUNに加盟する8民族を中心に、二部構成で行われました。第一部では、母国の歴史を確認するとともに、海外から招待された少数民族指導者の方々による講演が行われました。少数民族が団結して平和に暮らすこと、また文化を継承し発展させることの大切さなどについてお話がありました。第二部は、民族文化の集いでした。民族全員による「連邦の日」と題した踊りに続き、各民族による伝統舞踊、楽器演奏、歌などが披露されました。自然の美しさ、愛情、踊りが大好きな気持ちなど、各民族の思いを表現した美しい舞踊、そして色とりどりの民族衣装により、舞台は大変華やかなものでした。また、来賓の方が飛び入りで演奏したギターに合わせて歌を歌うなど、和やかな雰囲気が観客を酔わせました。
ほぼ満員となった同ホールは、文化交流を楽しむ人たちでにぎわい、活気に満ちた一日でした。
なお、この活動には難民事業本部も助成金等で支援しています。
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