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2019.3.1

難民定住者のコミュニティー活動を支援しています

 難民事業本部では、難民定住者のコミュニティー団体が実施する情報交換や地域社会との交流活動等に対して助成を行っています。これまで支援しているインドシナ難民のコミュニティーに加えて、2005年度からは条約難民のコミュニティーに対する支援も始まりました。ここでは、これら支援の一部をご紹介します。

ベトナムコミュニティー

グループホームを目指す仲間作りの会

平成21年5月28日、小平市小川にある社会福祉法人「黎明会」内にある救護施設「黎明寮」に障害を持つベトナム難民定住者と支援者が10数人集い、ベトナム料理講習会を開きました。この会に集う難民定住者は、日本に難民として入国してから難民事業本部の各センターで日本語教育を受けましたが、障害により現在は保護を受け生活しています。それぞれ別な地域で悩みを抱えて過ごしていましたが、5年前、相談員の提案により、自分たちの所属しているデイケアや作業所スタッフたちも参加する会が発足しました。会に集まる共通の楽しみは「母国語で自由に話せる仲間がいること」「母国料理を力を合わせて作ること」だそうです。  今回のメニューは「冷やしビーフン」と「ベトナムぜんざい」です。ベトナム料理に欠かせないヌックマム(魚醤)やレモングラス、香味野菜を見るとメンバーたちはそれだけで大歓声。私たち相談員が料理している姿を見て「母親がこれをこういう風に刻んでいたよ」と積極的に下準備を手伝います。
 茹であがったビーフンに、きゅうり、もやし、レタスなどの野菜たっぷりの上にヌックマムとレモングラス、にんにくで調味した牛肉と海老、仕上げにピーナツを載せてたっぷりのヌックマムドレッシングをかけて「冷やしビーフン」の出来上がり。
 「ベトナムぜんざい」は、材料のタピオカ、バナナ、ココナッツミルクなどを入れた鍋をゆっくり丁寧にかき回し続け、片時も手をゆるめず、砂糖を微妙な量を加減しつつ加えていきます。それぞれが名コックで、その味の良さも格別でした。
 この会を通じ、母国語でつきあえる友人付き合いが生まれ、メンバーの生活が向上するよう、難民業本部はコミュニティー支援事業として支援を行っています。

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