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2006.3.1

1.健康相談

朝の健康相談室
朝の健康相談室
国際救援センターには、入所者の健康管理をするための健康相談室があります。ここには2名の看護師が勤務しています。 2003年5月現在、入所者は7歳から85歳までの老若男女約80名がおり、午前9時30分から午後3時40分まで、日本語の授業を集中的に受けています。 相談室での健康相談・診察は、原則として緊急時を除き授業時間外としているため、授業開始までの9時から9時30分までの時間帯に相談者が集中します。 相談室では軽いけがなどの応急処置から、頭痛、腹痛、風邪、虫歯などの対応に加え、日々の入所者の健康管理指導、通院の介助を行っています。

2.定期診察・指導

相談室へは、医師が月2回、国立国際医療センターから派遣され、診察、薬剤処方、検査の指示、病院への紹介などを行っています。月2回のみの診察であるため、医師の勤務日には相談者が1日50名にも上ります。 入所者の健康状態を把握するため、入所期間中に一度、胸部レントゲン撮影などを含む健康診断、歯科検診、皮膚科検診を実施しています。また、健康管理についての講義や歯磨きの指導なども行っています。

3.特別指導

入所者のうち20歳以下の女性を対象とした健康講座を行っています。これは国によっては生理や避妊など生理的・性的な問題についてタブー視する傾向がみられることから、自分の体について親や医療従事者に気軽に相談できるようにすることを目的としています。

4.傾向と対応

入所者には高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満などの生活習慣病、また、虫歯、寄生虫保持者などもいます。生活習慣病が増加しているのは最近の入所者の高齢化傾向と関連しています。 相談者の中には病気についての基礎的な知識が不足している場合があります。例えば、腹痛があっても、その原因が風邪による消化不良なのか、便秘なのか、食べ過ぎによるものなのか、本人では判断がつかないことがあります。また、薬を飲むことが体にとって悪いと思う人もいれば、規定量より多く飲めば早く効くと思い込んでいる人もいます。寄生虫については、完全駆虫をし、虫歯は緊急治療の他は、悪化を防ぐ指導をしています。 相談者はただ症状のみを述べるため処方の判断がなかなかつきません。相談室では原因を特定するために、時間をかけ、さまざまな角度から、あらゆる可能性を探りつつ対処しています。

5.定住のための指導

入所期間中はもとより、入所者がセンター退所後も健康な生活を送れるように定住後の生活上の留意点、例えば、薬の飲み方、栄養の摂取、また、応急処置等の指導を行っています。

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