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2006.4.1

「日本に暮らすイラン難民」講演概要

1. なぜイランを逃れて日本へ来たのか
自分はイランでは教師として働いていた。当時新しく樹立した政権は人々に言論や報道の自由を認めておらず、自分も含めて多くの人が逮捕された。弟は大学を卒業後なかなか就職先が見つからず、当時はイラン人が日本入国する際にはビザが不要だったので、日本へ来た。自分は自由な生活を送りたかったので、日本へ来て弟と一緒に暮らす決心をした。
2. 日本で難民認定申請をしてから
来日後、難民認定申請の必要書類を入国管理局に提出した。当時は日本語も英語も分からなかったが、担当者は優しく対応してくれた。最初は3カ月間のビザが発給され、その後難民認定を受けるまでの6年間は、3カ月間のビザをずっと更新し続けていた。
3. 日本での生活で困っていること
今は日本で自由な生活を送ることができ、とても幸せである。自分は帰化して日本国籍を取得し、日本人のパスポートも持っている。仕事をして収入を得ているので、イランにいる家族に送金している。 自分は来日してから15年間ずっと千葉県にある会社で働いている。この仕事は一年ごとに契約更新をしなくてはならないのが悩みの種である。いつまでこの生活を続けていけるのか、いつでも頭の中で考えており不安である。また、いつかイランから家族を呼び寄せて日本で一緒に暮らすことを考えているが、まだ叶わない夢である。
4. 参加者へのメッセージ
頑張ったら何でもできると皆さんに伝えたい。自分は来日当初は日本語が全く分からず、今でも良く分からないが、ここまで何とかやってきた。イランには母親や息子など家族がいるので、自分は日本で寂しい思いをしているが、イランに帰るつもりはなく、日本で頑張って生活していく。自分はもう若くはないが、家族のためにまだまだ頑張るつもりである。

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