ワークショップ難民2007(東京)

ワークショップ難民2007(東京)

難民事業本部では、難民についての理解を深めてもらうため、「ワークショップ難民」を2007年7月12日(木)、19日(木)、26日(木)に難民事業本部本部事務所で開催しました。3日間あわせて学生から年配の方までのべ30人の参加者があり、以下のようなワークショップを行いました。
           

第1回「難民とは誰か?」進行:大原(難民事業本部)

1. 難民と聞いてイメージすること 参加者からはキャンプ、内戦、子ども、仕事がない、日本で知られていないなどのイメージが出されました。 2. 世界のどこに難民がいるのか シール20枚(シール1枚100万人)を世界地図に貼り、世界のどこに多く難民がいるのか考えました。参加者は、アフリカ、中東などに多くの難民がいることを知りました。 3. 難民は何を持って逃げるのか  難民となった場合、どのような物を持って逃げるのか、どのような困難があるのか疑似体験しました。このワークでは何が正解ということはありませんが、参加者から出された荷物で一番多かったものは、食料、水でした。参加者が苦労したのは入国審査で、言葉が通じないという苦労を体感しました。

第2回「難民とともに暮らす」進行:大原(難民事業本部)、トルオン ティ トゥイ チャン(難民定住者)

ロールプレイ 言葉や文化、価値観の異なる異国での難民の生活をロールプレイを通じて体験し、共生について考えました。ベトナム難民が住むアパート内で、文化の違いから夜中の騒音や料理の匂いが原因でトラブルが起きたとの想定のもと、参加者がベトナム人・日本人住人を演じ、問題解決に向けての話し合いを行いました。 話し合いの後、実際の難民の方の体験を聞き、参加者は解決が難しい問題だと感じたようです。

第3回「難民を支援する」進行:大原(難民事業本部)、堀越芳乃(認定NPO法人難民を助ける会)

プロジェクト作成 バングラデシュの難民キャンプで実際に起こっている状況をふまえ、参加者が支援団体のメンバーを演じ、問題解決に向け、どのような支援ができるのか考えました。
  • キャンプにシェルター(住居)はありますが、15年前に建設され、老朽化が激しいです。シェルターは狭く、間隔も十分ではありません。なお、B国は高温多湿の亜熱帯地方にあり、雨季には大量の雨が降ります。
  • 小学校までの教育は行われていますが、それ以上の教育はありません。
  • 人々は食料配給を受けていますが、その内容は限られ、野菜・肉・魚・調味料などは配給されていません。
  • 難民キャンプでは毎年たくさんの子どもが生まれています。母親の女性たちは平均6〜7人の子どもを育てています。また、現在キャンプ内人口の60%は17歳以下の子どもによって占められています。
皆さんが支援団体の一員であれば、どのようなプロジェクトを考えますか? 難民事業本部では、これからも難民や難民問題について身近に感じてもらえるワークショップを企画していきますので、皆さん、ぜひご参加ください。