RHQ支援センターにて3期生(夜間コース)4期生(昼間コース)合同修了式、 および5期生(昼間・夜間コース)開講式を開催しました

RHQ支援センターにて3期生(夜間コース)4期生(昼間コース)合同修了式、および5期生(昼間・夜間コース)開講式を開催しました
開講式の風景
開講式の風景
RHQ支援センターに昨年4月に入所した夜間通年コース入所者(3期生)8名と、同年10月に入所した昼間半年コース入所者(4期生)3名、合計11名の修了式を平成20年3月28日(金)に同センターにて開催しました。外務省、文化庁、厚生労働省、地元自治体の関係者やセンターの講師や難民事業本部の職員の参列があり、定住支援プログラムの修了生を温かく送り出すことができました。修了生のうち、仕事や学校に通いながら1年間ほぼ休まず通い続けた3名の夜間コース入所者に対し、難民事業本部日本語教育参与よりその努力を讃えることばが贈られました。退所後は学校に進学する人、新しく働き始める人など歩む道はさまざまですが、修了生の皆さんの今後の活躍に期待しています。 4月7日(月)には、平成20年度の前期昼間半年コース14名と夜間通年コース9名(第5期生)の開講式が開催されました。第5期生も日本語力、年齢、出身国、在日年数がいずれも多様な方々です。式においては、文化庁の日本語教育専門官より「センターで日本語をしっかり勉強して下さい。また、皆さんの国の文化を、日本語の勉強と同じくらい大切にして下さい。そして、これから学ぶ日本語を活かして、日本の私たちに皆さんの国のことをぜひ教えて下さい。」というメッセージが贈られました。 翌8日より、日本語教育と生活ガイダンスによる「総合教育プログラム」が開始され、第1週には日本の社会制度や習慣に関するオリエンテーションが、第2週からは日本語の授業が行われています。

スタディ・ツアー2008春聞いて、見て、知ろう!難民支援の現場

スタディ・ツアー2008春 聞いて、見て、知ろう!難民支援の現場

難民事業本部では、学生・社会人などを対象に、難民支援に携わる現場の声を聞くことにより広く難民問題について知ってもらうため、2001年から毎年スタディ・ツアーを開催しています。毎回キャンセル待ちが出るほど参加希望者が多いため、2006年からは毎年2回開催することとなりました。今回は、2008年3月13日(木)、14日(金)の2日間に渡り東京、神奈川、愛知などから大学生を中心に23人の参加がありました。
(特定非営利活動法人ジェンにて)
団体の概要や活動方針、難民支援における現状や課題、職員の経験などをお話しいただいた後、事務所の雰囲気も肌で感じてもらえるように、各団体の事務所見学も行いました。スタディ・ツアーのスタートとゴールを兼ねた難民事業本部では、最後に難民の体験談を聞く機会を設けました。 参加者アンケートでは、「訪問先の官・民のバランスがよかった」、「知ることがはじめの一歩であることを実感した。これから長く学び続けていきたいと思う」、「見所満載のツアーでとても貴重な体験となった。経験談を交えた話が魅力的だった」、「難民について見て、聞いて、現場を観察するだけでなく、一緒に参加した方々とも交流を深められ、非常に有意義な2日間を過ごすことができた」、「日本で難民に関わっている様々な組織を見学でき、とても勉強になった。また、自分に何ができるか、どのような組織が合いそうかが何となくわかってきて、モチベーションが上がった」、「難民問題に対する認識が変化した。紛争国や途上国やある一国の中で完結する問題でないことを改めて感じた」などの感想が寄せられました。
●訪問先
3月13日(木) 3月14日(金)
難民事業本部 本部事務所 法務省東京入国管理局 特定非営利活動法人ジェン 国際移住機関 社会福祉法人日本国際社会事業団 難民事業本部 本部事務所(難民による体験談) オプション(難民経営のレストラン「代々木アンコールワット」)

シンポジウム「日本における難民条約発効25周年を迎えて」を開催しました

シンポジウム「日本における難民条約発効25周年を迎えて」を開催しました

2008年3月1日(土)、国際連合大学エリザベス・ローズ国際会議場にて、UNHCR(国連難民高等弁務官)駐日事務所と共催でシンポジウム「日本における難民条約発効25周年を迎えて」を開催しました。このシンポジウムは、1982年に日本において難民条約が発効してから昨年で25年という節目の年を迎えたことを踏まえて、今後の日本の難民支援について包括的・多角的に考えることを目的として開催したものです。
シンポジウムでは、まず、イタリアからイタリア内務省移民および庇護のための市民サービス中央局長のジュゼッペ・フォルラーニさんをお迎えし、「イタリアにおける難民受け入れ」について基調講演をしていただきました。イタリアにおける庇護希望者(難民認定申請者)の流入状況や特徴、EU指令に基づくイタリアの難民受け入れ体制についての説明の後、現在策定中のヨーロッパ共通の難民・庇護政策や法律など未来の展望についてお話していただきました。今後の日本における難民受け入れや支援体制を考える上で、非常に示唆に富む講演でした。 基調報告に引き続き、三部構成のパネルディスカッションを行いました。 第一部「難民認定手続き」では、外国人政策研究所所長・元東京入国管理局長の坂中英徳さんから、日本の難民認定手続き制度の変遷と現状についてのご発言、(特活)難民を助ける会理事長・難民審査参与員の柳瀬房子さんから、難民審査参与員制度の現状と業務内容についてのご発言、そして、UNHCR駐日事務所首席法務官のダニエル・アルカルさんから、日本の難民認定手続きと国際的基準との比較についてのご発言をいただき、今後の難民認定手続きについて話し合いました。 第二部「難民認定申請者支援」では、外務省総合外交政策局人権人道課長の木村徹也さんから、難民認定申請者支援に関する日本政府の基本方針についてのご発言、UNHCR駐日事務所首席法務官のアルカルさんから、UNHCRから見た日本の難民認定申請者支援の現状についてのご発言、そして、(特活)難民支援協会(JAR)事務局長の石川えりさんから、JARの支援内容と他の難民支援関係団体との協力体制についてのご発言をいただき、今後の難民認定申請者支援について話し合いました。 最後に、第三部「難民定住者支援」では、外務省人権人道課長の木村さんから、日本政府によるインドシナ難民支援から条約難民支援までの変遷と難民定住者支援に関する政府の基本方針についてのご発言、ラオス難民定住者の新岡史浩さんから、インドシナ難民やそのコミュニティーが抱える問題についてのご発言、ミャンマー難民定住者のティン・ウィン・アクバーさんから、条約難民やそのコミュニティーが抱える問題についてのご発言、そして、(社福)日本国際社会事業団(ISSJ)常務理事の大森邦子さんから、ISSJの支援内容と他の難民支援関係団体との協力体制についてのご発言をいただき、今後の難民定住者支援について話し合いました。 パネルディスカッションでは、法務省関係者、外務省関係者、国際機関(UNHCR)、難民支援NGOならびに難民定住者という様々な立場のパネリストから、それぞれ豊富な経験に基づいたご発言や洞察力のあるご意見をいただき、大変有意義な話し合いとなりました。