「多文化共生教育のための国際理解教育・開発教育セミナー2015 inひめじ」を開催しました

「多文化共生教育のための国際理解教育・開発教育セミナー2015 inひめじ」を開催しました

11月28日(土)、姫路市勤労市民会館にて「多文化共生教育のための国際理解教育・開発教育セミナー2015 inひめじ」を開催しました。このセミナーは、兵庫県教育委員会と姫路市教育委員会と難民事業本部が主催し、兵庫県内の多文化共生の推進を目的として今回初めて実施されました。 講演では、川崎医療福祉大学の山中信幸教授に「学校における多文化共生教育の進め方」と題して、多文化教育の定義や歴史、日本における多文化教育の実践の特徴、教材開発のポイントなどを詳しくお話いただきました。 難民事業本部が担当する演習では、「シミュレーション『難民になるということ』」と題したワークショップを行いました。クイズ形式で難民の定義を確認した後、何を持って逃げるか、難民となったらどんなことに困るかについて、グループに分かれて意見を出し合いました。 姫路市には1979年に日本で初めて難民のための受け入れ施設が開設され、現在も多くのインドシナ難民とその家族が暮らしています。難民事業本部では、今後も教育委員会や行政と連携し、教育現場で難民について考えていただくなど、難民が暮らしやすい社会の実現に向けた広報活動を行っていきたいと考えています。

第20期生(第三国定住難民第5陣)の定住地への移転

第20期生(第三国定住難民第5陣)の定住地への移転

2015年3月20日(金)、第三国定住難民第5陣5家族は、定住支援プログラムを実施した東京都内から定住地の住居へ引越しました。 難民事業本部はこれら難民家族が定住先で新しい生活が円滑にスタートできるよう、新生活に必要な家具・家電等の購入や行政諸手続きの支援並びに保育所、小学校への入所、編入学の準備、職場への通勤指導等を行い、新たな場所での生活の立ち上げを支援しました。難民家族は、大人も子どもも新しい生活環境と4月から始まる仕事や学校生活に期待で胸をふくらませて、皆明るい表情で準備に勤しんでいました。 また難民事業本部は、地元自治会等の協力を得て、地域住民の中から地域定住支援員2名を配置し、難民家族の生活面のサポート体制を整えたほか、今後は、難民の雇用事業所、自治体、小学校、保育所などとの連携を強化し、継続的に難民家族の自立を促進していく予定です。

RHQ支援センター18期19期生(条約難民コース)修了式を行いました

RHQ支援センター18期19期生(条約難民コース) 修了式を行いました

2015年3月20日(金)、RHQ支援センター18期生(通年夜間コース)と第19期生(後期半年コース)が、修了式を迎えました。 第18期生(通年夜間コース)は、昨年4月から1年をかけて夜間に勉強を続けてきました。夜間コースは夕方6時30分から夜8時55分までの授業のため、夏の間は勉強が終わっても、まだ暑さの残る中を家路につく状況でしたが、冬には、仕事帰りの真っ暗な中をセンターに通ったり、センターから夜勤の仕事に行ったりしながら、1年間をかけて修了しました。 第19期生(後期半年コース)は昨年10月に入所し、朝9時30分から夕方3時55分まで毎日6時限の勉強を半年間続け、修了式を迎えました。入所者は10代から50代まで、出身地もアジアやアフリカなど、バラエティに富み、在日年数も最短は6か月、最長は10年と幅があるクラスでお互いに長所を伸ばしながら勉強しました。 半年間各人が努力し、読み書きが出来るようになり、漢字も書けるようになり、最後には、日本人を前にしてスピーチができるまでになりました。 修了式では、来賓の方々を前に臆せず日本語のスピーチをして、感謝の気持ちを伝えることができました。職員一同、今後は、日本での生活にこの経験を生かし、さらに成長していってほしいと願っています。

神戸国際交流フェア2015に出展しました

神戸国際交流フェア2015に出展しました

関西支部は、2015年3月15日(日)に神戸ハーバーランド・スペースシアターにて開催された「神戸国際交流フェア2015」に活動紹介ブースを出展しました。 このイベントは、阪神・淡路大震災からの復興を祈念して1997年より毎年3月に開催されており、今年で19回目となりました。2015年のテーマは「笑顔の輪を広げよう!神戸から」。神戸市を中心に活動している国際協力・交流団体による活動紹介、世界各国の料理や民芸品の販売、民族舞踏などのステージパフォーマンス、民族衣装の着用体験コーナーやお楽しみ抽選会などが行われ、家族連れなど多くの来場者がありました。 クイズラリーも行われ、難民事業本部からは「日本で暮らしている難民はおよそ何人でしょう?」という問題を出題し、約260名の方々にご回答いただきました。その他、日本にいるインドシナ難民と条約難民についての紹介、難民事業本部案内や世界難民地図などの資料配布を行いました。 このイベントを通して、日本にも難民がいるということを、たくさんの方に知っていただくことができました。今後も、難民についての理解がより一層深まるよう、広報活動を行ってまいります。

平成26年度日本定住難民雇用促進懇談会(東日本地区)を開催しました

平成26年度日本定住難民雇用促進懇談会(東日本地区)を開催しました

2015年3月12日(木)、東日本地区の雇用促進懇談会を、難民定住者を雇用している事業所、これから雇用する予定の事業所のほか、職業安定機関、全国中小企業団体中央会等関係者計14名の出席を得て開催しました。 難民定住者を雇用している建設業、革靴製造業及び衣服販売業の事業所からは、難民を雇用することのメリット・デメリットについて報告があったほか、日本語能力の不足を補い、キャリアアップを図る取組みなどの紹介がありました。また、社内で他の外国人社員と難民社員との均衡を保つ必要性など課題についても、難民の雇用を予定している事業所にアドバイスがありました。 現在雇用されている難民社員については、着実に技術など業務の能力は高まりつつあるものの、日本人社員とのコミュニケーションをより精度のあるものにしていくことで些細な行き違いを防いでいくことが可能との意見などもあり、今後の取組みの方向性の参考となる意見交換となりました。

求職・職業相談会を開催しました

求職・職業相談会を開催しました

2015年3月8日(日)、兵庫県神戸市のカトリックたかとり教会にて求職・職業相談会を開催しました。 難民事業本部では、相談者の利便性を考慮し、集住地域へ出向き相談会を開催しています。第1回目を昨年12月に八尾市内にて開催し、この度は2回目の開催となりました。 神戸市には、2,206名(2014年10月現在)のベトナム籍の方が住民登録をされており、その多くがインドシナ難民として来日された方やそのご家族です。カトリックたかとり教会では、毎月第2日曜日にベトナム語によるミサが行われており、100名を超えるベトナム人信者の方が参加されています。当日は、20代の難民定住者二世から「自立のために早く就職したい」という相談や、長年日本で職務経験を積んできた30代及び40代の難民定住者からそれぞれ「能力を活かした転職がしたい」、「良い条件への転職がしたい」という求職に関する相談がありました。 わが国でインドシナ難民の受け入れが開始されてから、35年以上が経過し、コミュニティの発達とともに助け合いや自立は進んできていますが、一方で「社会保険の制度が分からない」や「自身の能力が活かされていない」などの労働相談は継続して寄せられており、難民定住者を取り巻く雇用状況は依然厳しいものであると考えられます。雇用の安定は自立定住の要です。難民事業本部では、事業所や公共職業安定所と連携し、今後も難民定住者の就労を支援していきます。

スタディツアー2015「聞いて、見て、知ろう!日本で暮らす第三国定住難民 第2弾」を開催しました

スタディツアー2015「聞いて、見て、知ろう!日本で暮らす第三国定住難民 第2弾」を開催しました

2015年3月4日(水)、3月5日(木)の2日間の日程でスタディツアーを開催しました。 今回のスタディツアーは、昨年度に引き続き、第三国定住難民に対する理解の促進を目的として、第三国定住難民支援に携わる機関や団体、支援者の方々のご協力のもと、学生や社会人など22名の参加を得て実施されました。 1日目は、まず難民事業本部において日本における難民の受け入れの歴史、支援の歩み、第三国定住難民の概要について、オリエンテーションを行いました。 その後、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)へ移動し、世界における難民問題の現状を教えていただきました。 次の訪問先の国際移住機関(IOM)では、第三国定住難民に関するIOMの役割や、難民キャンプ、世界の難民の支援の体制について、説明を受けました。 1日目最後の訪問先の公益社団法人国際日本語普及協会(AJALT)では、難民の方が日本で生きていくために、言葉の壁を乗り越えることがいかに重要であるか、そしてまたそれがいかに困難なことであるかについてお話しいただくとともに、日本語教育による難民支援についてもお話しを伺うことが出来ました。 2日目は、RHQ支援センターを訪問し、第三国定住難民による学習発表会を見学しました。学習発表会では日頃の日本語学習の成果が寸劇や歌の発表の形で披露され、学習成果はもちろん、難民の方たちがお互いに助け合いながら日本での新たな生活を歩んでいる様子が伝わってくる温かい発表会でした。 その後ミャンマー料理屋に移動し、参加者全員で昼食をとりました。多くの参加者にとってミャンマー料理を食べるのは初めてでしたが、食文化を通して第三国定住難民の祖国をより身近に感じることができました。 最後の訪問先となった第三国定住難民の就労先では、実際に難民を受け入れている企業の方から、雇用に至るまでの経緯や今後の展望などについて伺うことができました。働いている現場も見学させていただき、難民の方々が一生懸命働き、自分の力で日本に定住している様子を実感することができました。 スタディツアー参加者からは、二日間を通して、第三国定住難民をはじめとし、難民について多くの質問を受けるとともに、様々なご提言もいただき、難民問題への関心の高さを改めて感じることができました。この場を借りて、ご協力いただいた皆様にお礼申し上げます。 ように支援に携わる関係者が密接に情報を共有することが適切な支援につながるとの理解から、難民事業本部としてもより一層の連携を深めていきたいと考えています。
 
≪行程≫ 1日目:難民事業本部、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際移住機関(IOM)、 公益社団法人国際日本語普及協会(AJALT) 2日目:RHQ支援センター、ミャンマーレストラン(昼食)、第三国定住難民の就職先

RHQ支援センター23期生(後期半年コース)生活ガイダンス「健康ウィーク」を実施しました

RHQ支援センター23期生(後期半年コース) 生活ガイダンス「健康ウィーク」を実施しました

RHQ支援センター第23期生(後期半年コース)は、生活ガイダンスの一環で「健康ウィーク」を実施し、健康に関する知識を各分野の専門家から学びました。 健康ウィークで学んだ内容は、①感染症や伝染病、②歯の健康、③栄養バランスと健康管理、④正しい薬の知識についてです。 地元自治体の保健所の協力を得て、各分野の専門家として、保健師、歯科衛生士、管理栄養士、薬剤師を講師として派遣していただき、講座を実施しました。 ①感染症や伝染病の講座では、食中毒をはじめインフルエンザや結核、肝炎、性病などの病気について、病原菌やウイルスから体を守る予防法や適切な治療を受けること、周りの人に伝染させない対処法を学びました。 ②歯の健康の講座では、むし歯や歯周病などの原因と悪影響について講義を受けた後、予防の重要性と適切な手入れの方法を学び、合わせて実際に歯ブラシを使って歯のみがき方の指導を受けた後、テスターを使って自己チェックをしました。 ③栄養バランスと健康管理についての講座では、健康な体を維持するためには栄養バランスの良い食事が重要であること、主食、主菜、副菜の役割と料理の種類を学んだほか、日本の四季折々の行事と食の関係についても紹介があり、食を通じた健康管理の重要性を学びました。 ④正しい薬の知識の講座では、薬の種類、分類及び薬の種類によって販売の仕方が異なること、処方箋の働き、正しい薬の飲み方、アレルギーや副作用などの注意点について学びました。 健康ウィークをとおして、各分野の専門家から講義を受けた入所者は、健康管理の重要性について再認識することができたようです。