【関西支部】「帰化・職業相談会」を開催しました。

【関西支部】「帰化・職業相談会」を開催しました。(2016.2.28)

帰化と職業に関する相談会を2016年2月28日(日)10時からカトリック仁豊野教会(姫路市仁豊野)にて開催しました。インドシナ難民定住者とその家族の自立と日本での生活の安定が目的です。 帰化相談では最初の30分に一般的な帰化許可申請の流れ及びインドシナ難民特有の申請時における留意点を全体に説明し、その後、個別相談の時間を設けました。個別相談では、事前予約を含め15名の相談依頼がありましたが、待ち時間が長くなったこともあり、最終的に9組11人の相談者からの帰化許可申請に係る相談に対応しました。その後も相談会に来られなかった方からの相談が続いています。相談者の中には、以前に申請を希望し管轄法務局に相談に行ったものの、大使館や領事館に行って書類を揃えるように指導され、あきらめたというケースが複数ありました。また、帰化の条件となる日本語能力の基準が不明瞭なため、申請を行うことに大きな壁を感じている方もおられました。家族の一部が帰化を希望しているケース、退職を目前に帰化を希望するケース等、一口に「帰化」と言っても入国の経緯、その後の生活状況等により申請を希望する事情や動機は個々に異なっていました。第2の故郷とも言える日本での生活への想いと、実質上の無国籍で旅券を持つことのできない子どもたちの将来を考えた結果、日本国籍の取得を希望されているということは、相談者の皆さんに共通していました。 職業相談では、当日には残念ながら対象者にお会いすることはできませんでしたが、後日、相談会に参加できなかった方へ難民事業本部のことを紹介して頂き、1名から求職相談がありました。また、当日は普段難民の皆さんが考えていることや悩み、家族の話、安定した職に就くことができたきっかけ、日本の学校や職場で苦労した話を伺うことができました。今回の相談会では、潜在的求職者の存在を改めて確認できましたが、具体的な支援を提供することの難しさも同時に感じました。今後も、関連機関やコミュニティの力をお借りしながら、支援を続けていきたいと考えています。 開催にあたり、同教会の神父様をはじめ、姫路市役所、ハローワーク姫路、姫路市文化国際交流財団、コミュニティリーダーの方々にご協力頂きました。ありがとうございました。今後も継続的に出張相談会を開催し、インドシナ難民定住者の皆さんが抱える日本での生活における問題の解決を支援していきたいと考えています。

平成27年度日本定住難民雇用促進懇談会(東日本地区)を開催しました

平成27年度日本定住難民雇用促進懇談会(東日本地区)を開催しました

2016年2月24日(木)、新宿リサイクル活動センターにおいて、東日本地区の雇用促進懇談会を開催しました。今回の懇談会では、難民の雇用に関する事業所間の情報共有と意見交換を主な目的として、難民定住者を既に雇用して頂いている事業所、これから雇用を予定して頂いている事業所、さらには難民雇用に関心を示して頂いている事業所に参加して頂くほか、厚生労働省及び職業安定機関等関係者計26名が出席しました。 難民定住者を雇用して頂いている衣服販売業、建設業、革靴製造業、物流サービス業の事業所からは、難民雇用の現状と課題並びに雇用に際して行っている事業所独自の工夫や今後の取り組みについて報告いただきました。これらの各事業所からの報告を受けて、これから雇用を予定して頂いている事業所及び雇用に関心を示して頂いている事業所からは、既雇用事業所に対しての質疑応答があり、基本的なものから実践的なものまで幅広い質問がなされ、具体的なアドバイスを受ける機会となり、有意義な情報共有と意見交換の場となりました。 また、出席者は懇談会終了後に、RHQ支援センターで実際に難民の方々の学習の様子を見学しました。
 

「ワン・ワールド・フェスティバル」でワークショップを実施しました

「ワン・ワールド・フェスティバル」でワークショップを実施しました

2016年2月6日(土)と7日(日)の2日間、西日本最大の国際協力・交流のお祭り「ワン・ワールド・フェスティバル」がJR天満駅周辺(関テレ扇町スクエア・北区民センター・扇町公園)にて開催されました。 関西を中心に国際協力・交流に関わるNPO/NGO、政府機関、国際機関、教育機関、自治体や企業などが協力し、活動紹介ブース出展に加えて、トークセッションやセミナー、映画上映、ワークショップ、民族音楽やダンスの披露など、様々なプログラムが実施され、2日間とも多くの来場者で賑わいました。 難民事業本部は、2月6日(土)12:30から北区民センター1階第4会議室にて、「シミュレーション『わたしが難民になったら』」と題したワークショップを実施しました。難民の定義、逃げる際の持ち物、難民キャンプでの食糧配給、難民が困ることについて、解説とグループでの話し合いを通じて、世界と日本の難民問題について学びました。参加者からは、「難民問題について考えるよい機会となった」、「まずは現状を知ることが大事」、「自分にできることを考え、行動に移すことが大切」などの感想をいただきました。 今後もより多くの方に難民問題について知ってもらい、身近な問題として関心を持っていただけるよう、イベント出展やワークショップ、セミナーの開催など、有意義な広報イベントを企画してまいります。

第三国定住難民第6陣が地方体験研修を実施しました

第三国定住難民第6陣が地方体験研修を実施しました

RHQ支援センター第22期生(第6陣)は2016年1月中旬、静岡県御殿場市において、2泊3日で地方体験研修を実施しました。その地域の風土に触れるとともに、地方独特の伝統文化や風習を実地で学び、日本に関する幅広い理解を育成することを目的とした研修です。 1日目は講義形式で、御殿場の特色、地理・気候、産業、交通等について学び、2日目は御殿場駅を中心に、周辺にある市役所、郵便局、保育所、スーパーなどを日本の定住生活に関係する場所を自分の足で歩き、御殿場での生活を疑似体験しました。次に路線バスで富士山樹空の森施設に移動し、富士山の歴史や成り立ち、火山の噴火が地域に与える影響、自然や地形、気候について学習し、都心との違いを実感することができました。3日目には神奈川県箱根町に移動し、伝統工芸の寄せ木細工の工房を見学し、約200年前に生み出されたこの地域独自の技法が今も継承され、有名な地場産業として確立していることを知り、また、箱根関所では、関所がかつて入国管理の役割を果たし、江戸の治安を守っていたことや都市間の人と物の流通の重要さについても学習しました。 この3日間、入所者は研修以外でも大切なことを学びました。寝食を共にしながら、決まった時間に団体で行動することで必要となる様々なルールを学ぶことができ、仲間と励まし合い、協力することで、初めての経験も乗り切った時の達成感を知りました。入所者がこの研修の体験を活かして、今後、定住先でも連帯し、それぞれの家族が互いに助け合い、励まし合って、安定した生活を送ってくれることを願っています。