【関西支部】ひょうご日本語ネット実務者会議で日本語教育事業について紹介してきました(2016.5.30)

【関西支部】ひょうご日本語ネット実務者会議で日本語教育事業について紹介してきました(2016.5.30)

2016年5月30日(月)、平成28年度第2回ひょうご日本語ネット実務者会議に出席し、パンフレット「難民に対する日本語教育事業」をもとに、難民事業本部の実施する日本語教育事業について説明を行いました。平成22年度以降、文化庁の委託を受け実施している、日本への定住を希望する条約難民及び第三国定住難民に対する日本語教育について、定住支援施設での日本語教育、定住後の日本語学習に必要な教科書および学習教材の提供、日本語教育相談などの事業を紹介しました。 ひょうご日本語ネットは、阪神・淡路大震災の経験を踏まえて、同じ地域住民として共生する社会をつくり上げていくために、兵庫県内の日本語教育関係機関、日本語教師・日本語学習支援者グループ等が相互に情報を交換し、連携協力し合うとともに、関係機関及び行政とも協働・連携を図ることを目的として結成されました。(公財)兵庫県国際交流協会、兵庫ボランティアネットワーク、神戸大学、兵庫県教育委員会、神戸市教育委員会で構成され、難民事業本部関西支部も構成団体として参加しています。これまでの活動としては、2003年〜2005年(3ヵ年)、ひょうご日本語ネットメンバーを中心に行政・NPO協働事業助成(ひょうごボランタリープラザ)を受け、外国人児童生徒の現状についての調査や進路に関する(多言語)ガイドブックの作成、進路ガイダンスの実施(神戸市、姫路市)等を実施しています。現在は、「学校に入って日本語指導を行っているボランティアの方々」と「日本語ボランティアを受け入れている学校の先生方」を繋ぐツールとしての冊子作成を進めています。 日本語学習支援に係るネットワーク 難民事業本部関西支部は、今後もこのようなネットワークを通じて、難民の受入れを知っていただき、理解を深めていただけるよう広報に努めてまいりたいと思います。

RHQ支援センター第24期生(前期半年コース)地域探検とミニ学習発表会を実施しました

RHQ支援センター第24期生(前期半年コース)地域探検と ミニ学習発表会を実施しました

2016年5月26日(木)、第24期生前期半年コース入所者5名は、センターの周辺を探検しながら生きた日本語や伝統文化に触れる戸外学習に出かけ、その後6月1日(水)、見学場所や感想等を日本語にまとめてミニ学習発表会で発表しました。 事前に準備した地図を手にした入所者5名は、バス停、交差点、右、左、真っ直ぐなどわかりやすい言葉で説明する日本語講師の指示に耳を傾けながら、予め決めたいくつかの目的地を目指しました。最初に足を止めた古い地蔵尊では、さっそく裸足になり真剣に祈る入所者もいました。地蔵の周りにかけられた願いごとが書かれたたくさんの絵馬にも興味が湧いたようで、日本語講師に意味を尋ねていた姿が印象的でした。 古書店が建ち並ぶ通りでは、店頭にズラリ並ぶアニメ本に目を留めると、国籍も年齢も違う入所者たちが共通のアニメの話題でひとしきり盛り上がりました。次に訪れた神社では、狐が祭られていることを知って驚きつつも、朱塗りの立派なお堂の裏側で見つけた様々なポーズをした狐の石像にお参りしました。その後神社に隣接する大きな庭園のある公園に移動しました。園内の池では入所者が大きな鯉や亀、小エビを見つけて歓声をあげたり、新緑で覆われた園内の木々を眺めたりしながら自然を満喫しながら散策を楽しみました。地域探検は午前中だけの短い時間でしたが、実際に街を歩いてみて、改めて看板や標識の意味を知ったり、地域に息づく古い建造物や自然を知ることが出来た貴重な活動になりました。 探検の後は教室でミニ発表会の準備をしました。見学した場所や印象に残った事柄を講師と共有し、歴史や由来等を調べながら、日本語で原稿にまとめていきました。ミニ発表会の当日は、最初は緊張な面持ちの入所者でしたが、いざ発表となるとそれぞれジェスチャーや豊かな表情を交え、覚えた日本語を駆使しながら上手に発表しました。一人ずつ発表した後には、全員で日本語の歌を合唱したり、詩を朗読したりと、これまでの成果を十分に発揮したバラエティーに富んだ発表会になりました。 地域探検からミニ発表会までのこの一連のカリキュラムは、入所者にとって達成感のある学習経験となり、残りの日本語学習に向けての大きな自信にも繋がったと思います。

ラオスの新年の行事

ラオスの新年の行事

 在日本ラオス協会が主催するラオスの新年を迎える恒例行事が自分たちの手で建立した在日本ラオス文化センター(神奈川県愛甲郡愛川町)で平成28年4月25日(日)に開催されました。ラオス人定住者は年ごとにこの文化センターに様々な工夫を凝らし、庭園や室内を母国の伝統的な仏教寺院の様式に合わせたしつらえをしてきました。この施設を見るとラオス人が仏教の信仰に大変厚く、お正月の行事に力をいれている様子がよく理解できます。室内で僧侶の読経に唱和する人々、式典の準備をする人々、料理の準備をする女性たち、托鉢をするための会場を何周も取り囲んで花束や供養の品を抱える人々で大賑わいでした。
多数の日本人支援者も参加し、この文化センターが地域にしっかりと根付き、受け入れられている様子がうかがえました。難民事業本部の難民相談員と職員もラオス人定住者が地域を超えて母国の伝統文化を守り、協力して文化センターを発展させていることに心から敬意を表し本行事を祝福しました。
 各地域のグループがそれぞれ持ち寄った料理を全員でいただいた後、子どもたちの伝統舞踊が披露されました。第二世代がラオス人として行事や文化を継承していこうとする意気込みも感じらる新年の行事でした。


カンボジアのお正月行事

カンボジアのお正月行事

 カンボジア難民コミュニティー「クメールボランティア協会」主催のカンボジアのお正月を祝う行事が平成28年4月17日(日) 相模原市内の「けやき会館」で行われました。
 カンボジア人にとってのお正月行事は仏教の儀式に則っており生活に根ざしているようです。カンボジア人は仏歴に合わせて新年行事を3日間行います。今年は15日から17日がお正月にあたり17日の最終日に日本に暮らす同国人や親しい日本人支援者と共に集いました。壇上には母国ではどこの家にも欠かすことのできない仏像を祀られ日本のお線香より長いものが上げられました。仏絵に新年の言葉を添えて舞台に飾られました。僧侶はこの行事のためカンボジアから招へいされました。信仰の厚いカンボジア人有志のお宅に宿泊してもらい日本に滞在する間たくさんのカンボジア人の先祖供養や家内安全のお経を上げるそうです。当日も導師の経にあわせてたくさんのカンボジア人定住者が祈りの経を何回も繰り返し唱和しました。その後各家庭毎に持ち寄った料理をいただきながら、この時を楽しみにした仲間と談笑したり情報交換をしました。
難民事業本部からは他の支援者とともに難民相談員が来賓としてこの行事に参加し、カンボジア人と新年を迎えることができた喜びと今年の「難民との集い」について話しました。定住者たちは行事後半では皆で母国の伝統舞踊を輪になって踊っていました。


第三国定住難民第5陣と第6陣の児童が小学校の運動会に参加しました

第三国定住難民第5陣と第6陣の児童が小学校の運動会に参加しました

2016年5月21日(土)、昨年千葉市の団地に定住した第5陣のミャンマー人児童6名と、今年同じ団地に定住した第6陣のミャンマー人児童4名が通う小学校で運動会が催され、児童が元気に参加する姿をそれぞれの親が応援しました。 児童はこの日のためにクラスメイトと徒競走、障害走、ダンスなど、様々な競技の練習に励んできましたが、そんな子供たちの取り組みを自分の目で見届けようと、親たちも日本人の保護者に混じって、一生懸命、観戦と写真撮影をしていました。親子競技の種目では二人三脚や玉入れに参加し、初めての競技にもかかわらず、賞を獲得する親子もいました。昼食時になると、児童は親のもとにやってきて、手作りのお弁当を一緒に囲み、参加した競技の話に花を咲かせました。 この日、朝からミャンマー人家族とともに運動会に参加した千葉在住の地域定住支援員の方からは「今年入学・編入して2か月にもならないのに、子供たちが周りにすっかり溶け込んで、日本人児童と同じように運動会に参加していたので、その子供の順応性に驚かされた。親たちも積極的に場所取りをし、親子競技にも参加していた。数年後には地域の保護者と仲良くなって、一緒に観戦したり、お弁当を食べたりしている姿が目に浮かんだ」という声が寄せられました。 初めての運動会となったミャンマー人家族もありましたが、日本の学校行事に参加することを体験し、その楽しさを知ったことで、これからも積極的に日本の暮らしに馴染んでいく決意を新たにしていました。

平成28年度第三国定住難民に対する日本語教育支援推進懇談会を開催しました

平成28年度第三国定住難民に対する 日本語教育支援推進懇談会を開催しました

2016年5月17日(火)、第三国定住難民に対する日本語教育支援関係団体と文化庁国語課、RHQ支援センター日本語講師等関係者計18名の出席を得て、懇談会を開催しました。 平成27年度に実施した、第三国定住難民に対する日本語教育事業実施状況の報告及び、平成28年度の事業計画について報告を行いました。また、平成28年度から新たに運用を開始する通信教材についても、開発事業者による説明と参加者との質疑応答がありました。 続いて、現在日本語教育支援の現場において抱えている課題や今後考えられる支援の在り方についても、事前アンケートで出された意見を中心に、意見交換を行いました。大人の日本語教育支援については,日本語学習への動機づけ,日本語指導法,地域参加・社会参加について,課題や解決のヒントとなる意見をいただきました。子どもの日本語教育支援については,教科学習のための日本語力,継続的な日本語学習,進路・キャリア,日本語習得過程などの点で支援の現場で抱える課題や改善のための意見をいただきました。出席者の方々の活発な議論により、今後の支援の在り方の参考となる意見交換となりました。 定住後のより良い日本語教育支援に向けて、今後も関係機関との意見・情報交換を行いながら、プログラムの改善等に努めていきたいと思います。

第三国定住難民第6陣が地域のカラオケ大会に参加しました

第三国定住難民第6陣が地域のカラオケ大会に参加しました

2016年5月1日(日)、千葉市で生活を開始した第6陣6世帯19名は、同じ団地の老人会から招待を受け、カラオケ交流会に参加しました。3月の転入時に、竹内老人会長から、ミャンマー人家族にも住民活動に参加してもらい、お互いに住みやすい環境をつくっていきたいとの提案がなされ、その第1回目の活動として行われたものです。 交流会当日、日本人参加者は演歌や流行歌を披露して下さり、ミャンマー人家族はセンターの授業で練習した「切手のないおくりもの」、「上を向いて歩こう」などを元気に合唱し、お互いに打ち解けた、楽しいひとときを過ごしました。日本人参加者からは、「ミャンマー人と聞いてもピンとこなかったけれど、実際に接してみると、皆さんとても明るく、にこやかで、親しみを覚えた」、「子供たちも元気に歌ってくれて嬉しかった」などの感想が聞かれました。ミャンマー家族からは「引っ越してきたばかりなのに、歌を通じて近所の方と仲良くなれる機会があって、本当に嬉しい。また一緒にカラオケを楽しみたい」、「皆さんの年齢を知ってとても驚いた。日本人は本当の年齢よりも生き生きとして、若々しいと思った」などの声が寄せられました。 このほか同団地内では、災害時に外国人住民には言葉の問題などで避難情報などが入りにくいため、住民同士が互いに声を掛け合う防災活動も実施しており、隣近所の繋がりも強化されています。ミャンマー人家族はこのように地域住民との共同の活動を通じて、今後一層地域に溶け込んでいくことと思われます。