平成28年度日本定住難民雇用促進懇談会(東日本地区)を開催しました

平成28年度日本定住難民雇用促進懇談会(東日本地区)を開催しました

2017年2月22日(水)、新宿リサイクル活動センターにおいて、東日本地区の雇用促進懇談会を開催しました。今回の懇談会では、難民の雇用に関する事業所間の情報共有と意見交換を主な目的として、難民定住者を既に雇用して頂いている事業所、これから雇用を予定して頂いている事業所、さらには難民雇用に関心を示して頂いている事業所に参加して頂いたほか、厚生労働省及び職業安定機関の関係者計20名が出席しました。 難民定住者を雇用して頂いている衣服販売業、建設業、建設用木材加工業、革靴製造業、物流サービス業の事業所からは、難民雇用の現状と課題並びに雇用に際して行っている事業所独自の工夫や今後の取り組みについて報告いただきました。これらの各事業所からの報告を受けて、これから雇用を予定して頂いている事業所及び雇用に関心を示して頂いている事業所からは、既雇用事業所に対しての質疑応答があり、基本的なものから実践的なものまで幅広い質問がなされ、具体的なアドバイスを受ける機会となり、有意義な情報共有と意見交換の場となりました。 また、出席者は懇談会終了後に、RHQ支援センターで実際に難民の方々の学習の様子を見学しました。
 

RHQ支援センター第25期生(後期半年コース)虹の下水道館見学(2017.2.21)

RHQ支援センター第25期生(後期半年コース)虹の下水道館見学(2017.2.21)

2017年2月21日(火)、RHQ支援センター第25期生(後期半年コース)4名は、生活ガイダンスの一環として、東京都の施設「虹の下水道館」を訪問して下水道事情について学びました。 まず、展示ブースで係員から、一般家庭内の排水システムと水道使用量から始まり、下水道のしくみ、下水道の清掃法、劣化した下水道の補修工法、下水道の管理システムなどについて分かりやすく説明を受けました。その後に下水処理のことについての短編シネマを3種類鑑賞し、基礎的な知識を学ぶことが出来ました。 次に、有明水再生センターに移動し、地下にある下水処理施設を見学しながら、処理の過程を詳しく学びました。始めは悪臭を放ち濁っていた汚水が、クマムシなど様々なバクテリアによる分解や沈殿等を経て、日本の先端技術を用いた処理により澄んだ水に生まれ変わる様子を知ることができました。 見学のあとには、入所者から「自国では埋設した土管から、海や河川汚水を垂れ流している。日本の浄化システムは本当に素晴らしい」、「薬品に頼るのではなく、バイオテクノロジーを使って処理していることに驚いた」、「この先端技術を世界に広めて欲しい」など驚きと賞賛の声が聞かれました。 今回の見学は、下水処理システムをとおして日本の環境保護の取り組みや水リサイクルシステムを理解する貴重な機会となりました。この見学をきっかけに入所者一人ひとりが節水や食用廃油の分別に対する意識を高めてくれることを願っています。

「帰化・職業相談会」を実施しました(2017.2.12)

「帰化・職業相談会」を実施しました(2017.2.12)

2月12日(日)正午からカトリックたかとり教会(神戸市長田区)にてインドシナ難民定住者とその家族の自立と日本での生活の安定を目的とした、帰化と職業に関する相談会を開催しました。

帰化相談会では最初の30分に一般的な帰化許可申請の流れを説明するとともに、申請におけるインドシナ難民特有の留意点を全体に説明し、その後、個別相談の時間を設けました。個別相談では、4組の相談者から帰化許可申請に係る相談を受けました。相談内容としては、帰化許可申請を希望しているが、過去の生活保護受給歴や、刑務所への服役歴が心配であるという相談が複数ありました。また帰化許可申請の前に一般入国した妻との婚姻手続きを進めたく、妻の婚姻要件具備証明書発行手続きのため大阪のベトナム領事館へ行ったが対応してくれなかったという相談や、帰化許可申請の面接を受けるにあたり、妻の日本語力が心配という相談、帰化許可申請が不許可となったが法務局がその理由を教えてくれなかったため、考えられる理由は何かという相談がありました。申請を希望する事情や背景は様々ですが、子供達のためにも第二の故郷とも言える日本で、安定した生活を送りたいと希望されているということが、相談者の皆さんに共通していました。

職業相談会では2名から相談がありましたが、留学生と技能実習生であり難民の方ではありませんでした。たかとり教会のエマニュエル神父も近年、難民からの相談よりも留学生や技能実習生からの相談の方が多い傾向にあると仰っていました。

今後、他の地域でも出張相談会を開催し、インドシナ難民定住者の皆さんが抱える日本での生活における問題の解決を支援していきたいと考えています。