難民理解講座を桜美林大学で行いました(2017.06.22)

難民理解講座を桜美林大学で行いました(2017.06.22)

 6月22日(木)桜美林大学(東京都町田市)にて、「世界の難民と日本における難民受入れ」と題して、難民理解講座を行いました。伊藤寛了企画第一係長を講師に、2年〜4年生の学生約50名を前に、リベラルアーツ学群国際協力・国際関係専攻科目「難民・移民の人権」(佐藤以久子准教授)の1講義を担当しました。
 まず、これまで日本でも1万人を超える難民が受け入れられており、中でも、神奈川県や兵庫県などに多いことを紹介すると、参加者の関心が高まりました。
 次に、「日本における難民受入れ」をテーマに、日本に暮らす難民の3つのカテゴリーについて説明しました。日本の難民受入れは、1979年のインドシナ難民から始まり、難民条約加入を経て、現在は第三国定住難民も受け入れています。難民事業本部(RHQ)はそれらの難民の方々に約40年間、政府からの委託を受けて、「定住支援プログラム」を実施してきました。日本語の授業や就労支援など、写真を交えながら、具体的なプログラム内容を説明しました。
 約550万人が難民となっているシリアについては、「シリア情勢と難民問題」と題し、概要を説明しました。シリア内戦が始まったきっかけである「アラブの春」、そして、欧州への難民流入とトルコ・EUの対応については、学生から質問が上がりました。最後に、「難民問題に対して私たちができること」を学生の皆さんへのメッセージとして伝え、講義を終えました。
 講義後、学生からは多くの質問をいただき、「日本に住んでいる難民は、思っていた以上に身近なものだと感じた」、「言語や環境が異なる中で暮らす難民の方々の不安が少しでも和らぐように、よりそい、関わっていきたい」、「もっと難民に興味を持ち、難民が社会で認知されることで受入れがより円滑になるのでは」といった感想を頂きました。
 難民事業本部(RHQ)は、難民問題や、日本での難民受入れと日本定住など、難民に関する様々なテーマで「難民理解講座」を行っております。授業や講演などをご希望される学校や団体は、HP「お問い合わせ」より、ぜひご連絡ください。


 

第三国定住難民第5陣、6陣、7陣が地域の行事に参加しました(2017.6.17)

第三国定住難民第5陣、6陣、7陣が地域の行事に参加しました(2017.6.17)

第三国定住難民の第5陣、6陣、7陣の方々が定住する地域には、NPO法人が運営する多世代交流の場があります。2017年6月17日(土)、この交流の場で「ミャンマー料理を味わおう!」というイベントが開催されました。 第三国定住難民を地域で支える地域定住支援員の提案で、昨年はじめて、このイベントが開かれ、とても盛況だったこともあり、今年も開催されました。 会場では、第三国定住難民の有志5名が、それぞれが得意とするミャンマー料理を提供しました。モヒンガー(米麺)、オンノゥー・カウスエ(ココナッツそば)、ベーカラヒン(ひよこ豆のカレースープ)、チャウチョ(寒天ゼリーのデザート)、チャザンヒンガー(春雨スープ)、ターグー(タピオカココナッツミルクのデザート)など、参加者の食欲を誘う料理が各テーブルにたくさん並べられました。もちろん、料理は見るだけではなく、実際に味わうことができ、材料や味付けなどを説明することで、日本語を積極的に使う第三国定住難民の方々の姿が見られました。
料理以外にも、ミャンマーで日焼け止めに利用するタナカのお試しやミャンマーの伝統衣装であるロンジーを試着できるコーナーも設けられていました。衣装は、第三国定住難民が持参し、参加した地域住民に色合いなどを確認しながら試着を勧めていました。初めて着る衣装に自然と笑顔があふれ、地域住民の方と第三国定住難民が一緒に記念撮影をする場面もありました。 同じ地域の中で生活をしていても、交流をする機会が少ない第三国定住難民と地域住民の方々にとって、ミャンマーの文化を通じて、互いを知る良い機会になりました。