「ワークショップ難民2018」を開催しました(2018.6.13,27,7.11,25)

「ワークショップ難民2018」を開催しました(2018.6.13,27,7.11,25)

難民事業本部関西支部では神戸YMCA、兵庫県国際交流協会、日本国際連合協会兵庫県本部との共催で、難民問題を多くの方に知っていただくための参加型セミナー「ワークショップ難民2018」(2018年6月13日、27日、7月11日、25日の全4回)を開催しました。難民問題に関心のある高校生や学生、社会人など、延べ65名の方にご参加いただきました。 第1回「難民とは」では、さまざまな原因で故郷を離れなくてはいけなくなった人々のケースを比較し、難民と国内避難民・移民・災害避難民等との相違点を話し合いました。難民の定義についての解説に続いて難民の多くが戦争や迫害等により故郷を追われた人々であること、難民の受入国の多くは開発途上国であり、受入国の負担が深刻な問題となっていること、について考えました。 第2回「難民になる」では、各グループに条件カード(家族構成、自身/村/国の状況、近隣地域/国の状況)を配り、その条件下で難民になったことを想定して、自分たちだったらどのような行動を取るかシミュレーションしました。グループでの議論や他グループの発表を通じ、より難民の気持ちになって考えることができました。 第3回の「難民が目指す国」では、安全、人権、宗教、仕事、言葉等のカードを使い、「難民が目的地(ゴール)を考える際、どのような要素を優先するか」について考えました。また現在受入国となっている国々において、これらの優先要素がどれだけ満たされているのか比較検討し、それらの国々の「受入国としての適性」について話し合いました。 第4回は「難民と暮らす」では、難民の子どもたちの生活を紹介したDVDを見て、各グループで、彼らの現状(出身国・現在いる国、住居・食料・学校・親の仕事・友達・遊び等)と、彼らが困っている事項(ニーズ)を整理した後、自分たちが支援団体等になったつもりで、それらニーズに対応する支援策や支援活動についてまとめました。
全4回のワークショップを終えて、難民問題に関心を持つ人々の世代の広がりを強く感じられるワークショップとなりました。参加者からは、「難民の定義について知ることができ、グループで考える機会があり勉強になった」、「他の人と意見を交換できて良かった。世界の難民の実情、日本の実情、まだまだ知らないことばかりで勉強になった」、「グループワーク楽しかった」、「難民支援という面から様々なお話が伺えてとても参考になった」、「自分たちで考える作業はとても勉強になった。日本の難民に対する理解はまだまだと自分を含め自覚した」などの感想が寄せられました。 関西支部では今後も難民について考えていただけるよう、ワークショップやセミナーなど、難民理解のための様々な場を提供してまいります。

RHQ支援センター第30期生(前期半年コース)七夕交流会で盆踊りを体験しました(2018.7.6)

RHQ支援センター第30期生(前期半年コース)七夕交流会で盆踊りを体験しました(2018.7.6)

2018年7月6日(金)、RHQ支援センター第30期生前期半年コース6名は、生活ガイダンスの地域参加活動の一環で地域住民と文化交流を行いました。 この七夕交流会は、地域の町会のほか地元自治体の多文化共生事業や社会福祉事業の関係者が中心となり、RHQ支援センター入所者に対する文化交流の機会として御提供いただいているものです。 七夕交流会では、日本文化の紹介を兼ねて、町会の婦人部の方々に浴衣を着付けて頂き、参加者全員で短冊(たんざく)に願い事を書き、笹に結びつけるところから始まりました。入所者も一人ひとり願い事を日本語で書きました。短冊には「いつか、看護師になれますように」、「家族と一緒に暮らせますように」、「母国が平和になりますように」、「仕事が見つかりますように」など、将来への希望と願いを込めた言葉が多く並びました。 入所者からは、それぞれの出身国の文化について発表しました。アラビア語で参加者の名前「ホンダ」「サイトウ」などの書き方を教えたり、母国の挨拶などの簡単な日常会話を紹介したり、民族の踊りの踊り方を紹介した後に、音楽をかけて歌をうたい、参加者も一緒に輪になってアフリカのダンスを踊ったりと、工夫を凝らした文化紹介で会場を沸かせました。日本の盆踊り体験では、恒例の炭坑節を全員が輪になって踊りました。日本人参加者と浴衣姿で盆踊りを踊る一体感を楽しんだ後は、いつの間にか垣根は無くなり、お茶を飲みながらの会話の時間は、入所者は習いたての日本語で一生懸命に質問に答えたりして、会が終わる頃にはすっかりうち解けた様子でした。 入所者は全員今日初めて浴衣を着ました。「とてもきれいな花柄の浴衣を着られて本当にうれしい」、「自分じゃないみたい。祖国に写真を送って見てもらいたい」、「日本人と日本語で話をできた自分が信じられない」と興奮冷めやらぬ様子で感想を話していました。