第32期生(第三国定住第9陣)が小学校を見学しました(2018.12.10)

第32期生(第三国定住第9陣)が小学校を見学しました(2018.12.10)

2018年12月10日(月)、第32期生(第三国定住第9陣)の親子が近隣の小学校を見学しました。 初めに校長先生より歓迎の挨拶の言葉があり、引き続き、副校長から小学校の設備や授業の進め方、他学年との交流といった様々な取り組みについての話を伺った後、学校の設備や音楽室、家庭科室、工作室、図書室、各学年の授業の様子を見学させていただきました。入所者は小学校の設備と学習指導が充実していることに感心する一方で、子どもたちがのびのびと勉強しているのを見て、「もう一度子供に戻って日本の学校に通いたい」と感想を述べていました。 見学の後には学校給食を試食しました。献立は天ぷらうどんでしたが、箸を上手に使い、「とてもおいしい」といいながら、残さずきれいに食べていました。大人にとっては給食を食べることは貴重な体験となりました。 この見学に全面的に協力していただいたことに対して、親子揃ってお礼を述べるとともに、1月から4週間の学校体験に参加する予定の子供3名は、「言葉が心配だけど、早く来て勉強してみたい」「日本人の友だちが出来たらうれしい」と心配と期待が入り交じった気持ちを教えてくれました。

RHQ支援センター第31期生(後期半年コース)、第32期生(第三国定住コース)が健康管理について学習しました(2018.12.6,7)

RHQ支援センター第31期生(後期半年コース)、第三国定住難民コース第32期生(第三国定住難民第9陣)が健康管理について学習しました(2018.12.6,7)

RHQ支援センター第31生(後期半年コース)及び第三国定住難民コース第32期生(第三国定住難民第9陣)は、12月6日、7日の2日間にわたり、地元の保健所から派遣頂いた保健師、歯科衛生士、栄養士やNPOの保健機関職員を講師に迎え、生活ガイダンス「健康ウィーク」を受講しました。 感染症、伝染病の講座では、インフルエンザや結核、肝炎などの病気について、病原菌やウイルスから体を守る予防法や適切な治療を受け周りに伝染させない対処の大切さを学びました。 歯の健康の講座では、むし歯や歯周病などの原因と健康への悪影響について講義を受けた後、実際に歯ブラシを使って実践的に歯のみがき方の指導を受け、適切な手入れ方法を学びました。 栄養バランスと健康管理についての講座では、健康な体を維持するために栄養バランスを考えた食事が重要であることのほか、日本の四季折々の行事と食の関係についても学び、食を通じた健康管理の重要性を再認識しました。 その他、病気の際に、症状に合わせて適切な医療機関を選定したり、病院を受診せずに薬を飲む場合に薬局で適切に市販薬を購入するためのノウハウなど有用な情報を学びました。 入所者の多くは子育て中のため、日本独特の気候の変化と季節ごとに流行する病気に応じた子供の健康管理について、熱心に質問したり、メモをとったりと有意義な情報を得ることが出来ました。

セミナー「わたしたちの難民問題2018/Vol.19」を開催しました(2018.11.14,21,12.5)

セミナー「わたしたちの難民問題2018/Vol.19」を開催しました(2018.11.14,21,12.5)

難民事業本部では神戸YMCA、兵庫県国際交流協会、日本国際連合協会兵庫県本部と共催で、国内や海外の難民問題を広くみなさんに知っていただくためのセミナー「わたしたちの難民問題2018/Vol.19」を開催いたしました。 第1回は、難民事業本部関西支部支部長代行の中尾秀一が「日本の難民受け入れ」と題し、1970年代後半からのインドシナ難民の人々の定住支援活動についてお話ししました。また、日本に暮らす難民には、インドシナ難民、条約難民、第三国定住難民の3種類があり、その属性により受け入れの仕組みが違うこと、現在の受入れ状況について説明しました。参加者の多くから、「分かりやすかった」、「難民の人々の定住を促進するためには、周囲の理解と支援が必要」との感想をいただきました。 第2回は、元「宝塚・アフガニスタン友好協会」代表の西垣敬子さんをお招きしました。西垣さんは、1994年から去年までの23年間、政情不安定な状況にあってもアフガニスタンを定期的に訪問し、女性と子どもを対象とした支援活動を続けてこられました。セミナーでは、その熱意ある活動の成果や、活動を通じて得た経験のみならず、同国の文化・歴史・芸術等についても聞くことができました。参加者から「西垣さんの勇気と熱意に感動した。アフガニスタンに知力ある女性がもっともっと増えることを切に願う。アフガニスタンについていろいろ調べてみる」、「アフガニスタンの活動だけでなく、素晴らしい歴史的魅力と芸術性の高さを知ることができて良かった」、「話だけでなく、現地の様子をスライド上映してくれるので、退屈せずにお話をきくことができた」といった声が聞かれました。 兵庫県内でベトナム難民に次いで多いのがラオス難民です。兵庫県立大学准教授の乾美紀さんは、20年以上わたり、「研究者」また「支援者」として、ラオス難民に関わってこられました。第3回では、乾さんに、「日本に暮らすラオス定住難民」をテーマに、彼らの定住の経緯、暮らしぶり、抱える問題について教えていただきました。特に幼い時に日本に来た1.5世代の人々は教育の継続が難しかったため、単純労働に就く人が多かったことや、その子どもたちの家庭学習にも影響していることを知りました。その上で乾さんは、「私たちがどう関わることができるか?」について事例を紹介してくださいました。参加者も、「ラオス難民のことについてほとんど知る機会がなかったので、今回のご講話はとても興味深いものだった」、「どんな事に困っているのか、どのような支援、かかわり方ができるのかがわかって良かった」といった声が聞かれました。 難民事業本部では、今後も難民問題を身近に感じていただくため、有意義なイベントを企画してまいります。
 

シンポジウム「神戸と難民」を開催しました(2018.12.1)

シンポジウム「神戸と難民」を開催しました(2018.12.1)

難民事業本部では神戸YMCA、神戸市と共催で、2018年12月1日(土)に神戸YMCA三宮会館にてシンポジウム「神戸と難民」を開催しました。 はじめに、お二人のパネリストから、神戸の人々と難民の人たちとのつながりについてご説明いただきました。 【神戸とユダヤ難民】 1940年夏、ナチス・ドイツを追われたユダヤ難民は、さまざまな苦難を経て敦賀に上陸し、神戸に1週間から6か月間滞在しました。神戸外国人居留地研究会理事岩田隆義さんからは、当時の政府の厳しい管理下にあっても、神戸の人々がユダヤ難民の人々に食料を支援するなど、数多くの心温まる交流があったことを教えていただきました。 【神戸とインドシナ難民】 ベトナム戦争終結後、ボートピープルとして日本にきたハ・ティ・タン・ガさんに、当時難民が発生した状況や、ガさんのご経験についてお話いただきました。ガさんたちが日本で暮らし始めた当初は、さまざまな問題に直面されたとのことですが、その都度、行政や地域の人々等と問題解決に取り組まれた結果、神戸はとても暮らしやすくなり、今では他の地域から移ってくるベトナム人も増えていると伺いました。 お二人のお話しをお聞きし、難民の人たちと平和でこころ豊かに暮らしていくためには、私たちひとり一人が、難民の方々の置かれている状況を理解し、さまざまな問題をともに考え、ともに乗り越えていくことが大切であることを再認識しました。 参加者からは、「難民として日本に逃れて来た方のリアルな話が聞けて、すごく勉強になった」、「ユダヤ難民とベトナム難民のことを全く知らなかったので、とても興味深かった」、「ユダヤ難民がどのようにして日本に来たのか経緯をあまり知らなかったので、大変興味をもち、実際にハ・ティ・タン・ガさんからお話を聞けたことも貴重で、歴史的にそんなことがあったのだと思わされ、難民問題について調べていきたいと思った」、「難民の方の苦労、また難民を受け入れるリスク両方を理解し、よりよい町をつくるべきだと思った」といった声が聞かれました。 難民事業本部では、今後も難民問題を身近に感じていただくため、有意義なイベントを企画してまいります。