千葉県在住第三国定住難民を対象に地域相談会を開催しました(2020.1)

日本での生活が長くなるにつれて、日常生活での相談や悩みだけでなく、「永住」の許可申請や帰化申請の方法、年金の仕組みなど将来設計に関わることについて、自分たちの将来のために詳しく知りたいという人が多くなってきました。これらの制度や手続きについてはRHQ支援センターで学んだ内容ですが、難民定住者の安定した生活に資すると考えられるため、地域相談会を開催しました。
相談会では初めに、「永住」の許可申請をする際の法律上の条件や提出する資料、提出先などについて具体的に説明しました。納付した税金の返納や年金の脱退一時金など、難民家族からの様々な質問に応じて難民事業本部の職員が説明を行いました。日本で生活し、定住していく上で、必要なことをきちんと理解し、自分が責任をもって決めていこうとする姿が印象的でした。
そして永住と帰化の相違点やそれぞれのメリット等も詳しく説明し、参加者は理解を深めました。いずれの申請も5年以上の定住生活を満たし、学歴の要否や必要とすれば日本語の能力、税金や健康保険料を納めていることが必要となるため、真面目に就職して日本語能力を向上させることが大事であることをアドバイスしました。
また、大切なことは他の家族もいる中で、質問したい、という人も多く、予定時間を超えて質問が相次ぎ、皆で役立つ情報を共有しようという気持ちが伺えました。
年金などの社会保障制度は、変更されることがあるので、必要な時に難民が自分で年金事務所に問い合わせるとよい、とのアドバイスも行いました。難民一人一人の自立に向けて、これからも支援を続けていきます。