セミナー「わたしたちの難民問題2020/Vol.21」を開催しました
(2020.11.18、25、12.9、16)
難民事業本部では神戸YMCA、兵庫県国際交流協会、日本国際連合協会兵庫県本部と共催で、国内や海外の難民問題を広くみなさんに知っていただくためのセミナー「わたしたちの難民問題2020/Vol.21」をオンライン(Zoom)で開催しました。
第1回の「ワークショップで考える難民」に続き、第2回は、「ルワンダの教育を考える会」の永遠瑠マリールイズさんに「ルワンダ内戦の悲劇から学んだこと」と題してお話しいただきました。内戦に至るまでのルワンダの歴史を詳しく解説いただき、隣国の難民キャンプへたどり着くまでの経緯や難民キャンプでの生活など、マリールイズさんの壮絶な体験を伺いました。何度も死を覚悟しながらも偶然や奇跡的な出会いによって生き延びることができたという難民としてのご経験から、戦争の悲惨さ、平和のありがたさについて改めて考えさせられました。
第3回は、「難民を助ける会」の景平義文さんには「トルコのシリア難民は今」について現地トルコ事務所からお話しいただきました。私たちがイメージしがちな難民キャンプではなく、都市部に暮らしている難民を一人一人訪ねるところから始まる活動の様子について映像も交えてご紹介いただきました。障がいのある人々や子どもなど支援が届きにくい人たちを支える活動や、難民とトルコ人が一緒に課題解決に取り組めるようなコミュニティ作りなど、世界最大の難民受け入れ国トルコの現状と支援について具体的に知ることができる時間となりました。
第4回はミャンマー・少数民族を支援する「PEACE」マリップ・センブさんに「日本に暮らすミャンマー難民」についてお話しいただきました。ご自身が日本で定住されていく経験談から、日本で暮らす難民の方々の生活を伺い知ることができました。また、親子のコミュニケーションのためには日本語だけでなく母語の習得も大切であることを経験されたことから、当事者であるマリップさんが運営されているPEACEのミャンマー語教室、日本語教室についても詳しく紹介していただき、そのパワフルな行動力に圧倒されました。
新型コロナの感染予防のため、今回のセミナーは初めてのオンライン開催となりました。3名の講師にはルワンダ、トルコ、東京からお話しいただき、参加者には神戸から遠く離れた関東や海外からもご参加いただきました。難民事業本部では、今後も難民問題を皆さんと考えていくために、様々なイベントを企画してまいります。