イラン
イランにおけるアフガン難民、イラク難民の状況 (2001年2月16日〜27日の現地調査)
ニアタックアフガン難民キャンプ イラン国内には居留許可を得ているアフガン難民が約150万人、イラク難民が約50万人、これらに加えて居留許可を得ていない難民が約50万人いると言われてます。
アフガニスタンからの難民は、1979年、ソ連のアフガン侵攻以降イランに流入し始めました。その後、アフガニスタン国内の内戦が激化し1990年には難民の総数は一時620万人に達し、うちイランには290万人を超える難民が流入したと言われています。1992年に内戦が終結したことから帰還が進みましたが、翌93年に内戦が再開し、以降、流出と帰還を繰り返しています。現在も、内戦、干ばつや経済状況の悪化により1日約1,000人の難民がイランに流入していると言われていますが、正確な数は定かではありません。 イラクからの難民は、イラク・クルド難民、イラク・アラブ難民に分けられます。イラク・クルド難民の流入は1970年代半ばに始まり、1990年の湾岸戦争後に約80万人が流入しましたが、その後帰還が進み、現在の流入は止まっている模様です。一方、イラク・アラブ難民は、1980年代のイラン・イラク戦争の時期に流入してきた者と1990年の湾岸戦争後に流入した者の両方がいます。イラク・アラブ難民に関しても現在、流入は止まっている模様です。 居留許可を得ている難民のうちキャンプで保護を受けている難民は全体の約5%程度で、国内に30あるキャンプで生活しています。キャンプには、シェルター、診療所、学校等の施設が比較的充実していて、電気や水道も通 っています。また、イラン政府、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、WFP(世界食糧計画)による支援もあり、基本的なニーズは満たされているほか、難民はキャンプの内外で働き、自ら収入を得て生活しています。イラン政府は居留許可を得ている難民に対しては、イラン人と同等の教育や医療の機会を保証しているため、難民はこれらのサービスを受けることもできます。 しかしながら、難民の多くは、首都テヘランや地方の都市又は難民居留地と呼ばれる居住区に散らばって生活しており、その生活実態を把握することは困難な状況です。これらの難民に対する支援は、国際機関や政府からの直接的な支援を含めほとんど行われていません。このため、アフガン難民居留地などでは、診療所、学校がなく、居留地内の衛生状態も劣悪な状況です。難民は日雇い労働等を行って生活を支えているようですが、その実態も定かではありません。
PAGE TOP