ケニア
ケニアにおけるスーダン難民の状況と支援活動 (2005年9月3日〜11日の現地調査) 難民事業本部はケニアにおけるスーダン難民の状況及び支援活動を把握するため現地調査を実施しました。 1.難民発生の背景及び状況 スーダンでは、1965年にスーダン共和国として独立した際に、政治権力を同国北部のアラブ系イスラム教徒が握ったため、これを不満とした南部のキリスト教徒との間で対立が発生しました。1983年になると南部のキリスト教徒がスーダン人民解放運動・軍(SPLM/A)を結成してスーダン政府軍との内戦が激しくなり、争いは近年まで21年間続きました。2005年1月9日にスーダン政府とSPLM/Aとの間で最終和平合意が署名され、4月11日及び12日にノルウェーのオスロで開催された復興支援会合では、今後3年間に支援各国から合計45億ドルが復興のために拠出されることが決まりました。 ケニアに流入したスーダン難民の数は、1992年に22,000人、2004年末には約68,000人となり、これら難民の多くは主にカクマにある難民キャンプに滞在しています。2005年に入り、スーダン難民は前年の2倍のペースでケニアに流入しており、2005年末には約75,000人になると予想されます。 なお、スーダン周辺7ヵ国に流入したスーダン南部出身の難民の総数は約52万人です。 2.カクマ難民キャンプ カクマ難民キャンプはケニアの首都ナイロビから北西900
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