世界の難民ホットニュース −オセアニア−

ニュージーランド
ニュージーランドにおける難民受け入れと支援の状況 (2008年7月27日〜8月3日の現地調査) (ページ下部より報告書全文をダウンロードすることができます) 難民事業本部は、ニュージーランドにおける条約難民及び庇護申請者等に対する支援状況を把握する現地調査を実施しました。 1. ニュージーランドにおける難民受け入れ ニュージーランドでの難民の受け入れは第二次世界大戦下のポーランドからの避難民約800人の難民の受け入れに始まり、以来、1950年代後半から1970年代にかけてハンガリー、チェコスロバキア、旧ソ連、東欧諸国などヨーロッパ周辺地域からの避難民を多く受け入れました。1980年代にはベトナム、ラオス、カンボジアのインドシナ諸国から約1万人の難民を受け入れた経緯があります。1970年代半ばから現在までに受け入れた難民の数は約3万5,000人にのぼります。 制度面においては1987年に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の第三国定住プログラムに基づく受け入れを導入し、現在まで国内での庇護申請手続きに基づく受け入れと並行して二つの方法で難民を受け入れています。 2.第三国定住プログラムによる難民受入制度 ニュージーランドでは第三国定住プログラムによる受け入れは労働省移民局難民課クオータ難民部門が主管し、年間約750人前後の難民を受け入れています。受入数及び受入対象地域、サブカテゴリー別の人数構成は、毎年労働省難民課とUNHCR、政府関係省庁、NGO、難民の住む地方自治体などの間で協議され、最終的には移民大臣と外務貿易大臣の承認を得て決定されます。近年の受入人数枠は750人で維持されています。 受入地域構成の決定には、UNHCRによって認められた国際的な保護の必要性やニュージーランドにおけるコミュニティー側の特性、受入社会としてのニュージーランドの許容力などが考慮されます。2007年会計年度に受け入れられたクオータ難民の出身国及び人数はミャンマー(主にチン族)251人、イラク90人、エリトリア76人、ブータン75人、アフガニスタン66人、スーダン30人、コロンビア29人、ルワンダ25人などです。それぞれのクオータ難民はUNHCRからの推薦を受けた難民で、以下の3つのサブカテゴリーにしたがって申請され、ニュージーランドではサブカテゴリー別に受入数を設定しています。
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