難民とは

難民条約*注1では、難民を「人種、宗教、国籍もしくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受けるという十分に理由のある恐怖のために、国籍国の外にいる者であって、その国籍国の保護を受けられない者又は受けることを望まない者及び常居所を有していた国の外にいる無国籍者であって、その国に帰ることを望まない者」としています。

*注1:1951年の「難民の地位に関する条約」、1967年の「難民の地位に関する議定書」により、難民の法的保護、地位などの定義が規定されています。日本は1981年に加入。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の統計によると、2022年末現在、紛争や迫害により故郷を追われた人の数は1億840万人にのぼります。その内UNHCRが保護と援助の対象としている難民は約2,130万人います*注2

このほかにも、多くの人たちが避難を余儀なくされていると推定されています。このような難民や国内避難民に対して、UNHCRを中心に、日本を含めた各国が国際的な保護と救援活動を行っています。

*注2 UNHCR, GLOBAL TRENDS 2022より

日本では、1975(昭和50)年のベトナム戦争終結後、インドシナ三国(ベトナム、ラオス、カンボジア)で発生した政変に伴い祖国から逃れてきたインドシナ難民(昭和53年から平成17年までの間で11,319名受入れ)、1982(昭和57)年から難民条約に基づく難民として政府が認定した条約難民が、令和4年末の時点で1,117名はいるほか、2010(平成22)年からは、日本政府が受入れを開始した第三国定住難民(令和5年3月までに250名)が我が国に定住しています。